現代の社会で、日本の絵本は知らない者はいない程ポピュラーなものですが、絵本の魅力を本当に理解し、育児に利用する親はあまりいません。絵本はごく普通の子供向けの本に見えますが、この絵本で思いもつかなかった答えやひらめきを得ることができます。絵本は天才的な頭脳、信じられないほどの想像力と創造性を育むことができ、「子供も賢くなり、親も手間いらず」といった想像以上の効果を発揮します。これから、そんな絵本の不思議な世界にご案内しましょう。
早期の幼児教育は、子供の人生を左右する
専門家は、特に3歳前後の幼児教育が、その子の人生の成否に影響を与え、方向性を決定することをよく知っています。性格や人格はこの数年間で形成されます。幼少期に過保護にしたり、何でも干渉したり、反対に放任しすぎたりすると、青年、成人期になると、奇怪な行動や極端な行動をし、ひどい精神病になることもあります。
しかし親が幼児教育は悪かったと感じたとしても、理由がどこにあるのか、それに対処する方法もわからないのです。親は、ほとんどこう言った経験があります。ですから3歳前後の幼児教育は非常に重要なのです。絵本は0歳からでも始められるし、何もわからない、不安を抱えている親を助け、子供の心の健康な成長を守ることが出来るのです。
現代の子供にとって機械は友達、心が砂漠化
現代社会は、物は豊富な一方で、心が貧弱で人と人とのコミュニケーションが砂漠のようになっていると言われており、世界の研究者たちは、これを深刻な問題だと捉えています。親は忙しすぎて、おもちゃや、ベビーシッターがわりにテレビ、ゲーム、コンピューターを利用しており、このような中で育った子どもたちは、ある程度、機械に育てられた子供になります。このような子供の考え方は実に危険です。その子供を育てた両親は人間ではなく、人間ではない冷たいものだと言えるでしよう。狼に育てられた人間の子供は、狼の野生を持ち、狼の特徴を持ちながら人間の身体を持つ狼の子供になりかねません。
子供は人間の環境から完全に切り離されているわけではないですが、半分人間、半分機械と呼ばれる精神状態であるといってもオーバーではありません。これらの子供たちは、おもちゃが豊富にあっても、健全な人間の心を失っており、善悪、倫理、道徳の概念を持つことは難しいのです。孤独、無関心といった対人関係の中で、子供たちは忍耐力を備えた寛容な心を持てるでしょうか。
さらに、家族の関係は親と子といった単一の関係の家庭が増え、祖父母が同居している家庭も今では随分少なくなっています。親が忙しいと、子供はテレビや電子製品ばかりになってしまい、コミュニケーションも無く、寂しい思いをさせられます。一人っ子の家庭は、さらに孤独で、ごく普通の人と人同士の接触や理解さえ失うことになります。祖父母との接触もない子供は、両親がどのように祖父母の世話をしているかも分からず、どういう風に自分の親と接触すればいいのかもわからないし、一人っ子であるため自分の同じ年代の友達との接触方法すらも分からず、人間関係が崩れ、問題を起こし続けたりすることもあります。こう言ったことは現代の子育てでは珍しい問題ではありません。
絵本の奇跡的な効果
日本経済が急速に成長していた1960年代に、先程のようなひどい現代の育児問題はすでに発見されていました。これらの問題を解決するために、教育者たちは従来の子育て環境とライフスタイルを見直し、、国境や世代を超えた児童書を思いつきました。それらの本は児童にとって良い師となり友となることは証明されていました。彼らはさまざまな年齢や問題に対応する高品質な子供向けの絵本を作成しました。そして子供がよく訪れる場所に置くようにし、特に保健所や図書館に置かれ、すべての子供が無料で、それらの本をいつでも見れるようにしました。この方法は実に効果的で手間がかからないことが証明されています。
それは、現代社会の原因になっている児童問題に対して、生き生きとした興味深い方法で解決法を示すことができるからです。絵本は子供の心理を鮮やかに表現でき、親は子供の頃の思い出や楽しさを思い出させ、子供の行動の裏に隠された意味を理解しやすくもなります。
絵本で親は自分の子育てに対する考えとやり方を見直すことができるのです。親にとっては、なじみがあることで面白くないことを再確認する絶好のチャンスです。子育てというものは、重い負担、莫大な責任だけではありません。子どもの視点や世界に足を踏み入れることで、ごく普通の日常や生活でさえ、特別で素晴らしいものに感じ取れるでしょう。
一方、子供たちにとって、魅力的で幻想的な絵本の世界は、人類に共通する師であり、助けになる友人であり、弱くて小さな魂が共鳴できる場所であり、さまざまな年齢の多くの登場人物に出会い、毎日驚きと斬新な経験を得ることができます。
絵本から子供たちは知識と興味を得て、その一方で、子供たちを理解できないことによって引き起こされてきた親の混乱と鬱病の多くは、本の中で自分に似た主人公についての物語を見つけることによって軽減され、解消されるのです。絵本は子供の心を豊かにし、高貴な個性、そして優れた知能指数をあげるための最良の方法です。
子供たちに良い人生を送ってもらいたいと思ったり、またはデジタル機器などに囲まれた現代社会によって引き起こされる自殺、暴力、勉強嫌い、登校拒否、強い反逆等の児童問題などを心配したり、こう言う問題を有効に、かつ簡単に解決する方法を見つけたいのであれば、子供を絵本の楽しい、活気に満ちた世界に入れさせるのが一番よいでしょう。この絵本の効果は、絵本を愛するすべての日本の親、子供、教育者によって認められているのですから。
次回からは、絵本の神秘な効果、絵本の種類、巧妙な利用方法等、そして、子供の読書習慣や親の考え方などなど、さまざまな角度から皆さんと一緒に児童教育の問題について討論したいと思います。また子育てを心配している親に、親しみのある子育ての新しい考え方を提案し、現代日本の児童教育において、絵本が持つ「神秘」な力を紹介したいと思います。
編集者:劉如
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