ロシア黒海艦隊が戦闘演習、米軍は艦船を黒海に移動 緊張高まる

[モスクワ 27日 ロイター] – ロシア黒海艦隊は27日、黒海で戦闘演習を開始した。開始の数時間前に米海軍が北大西洋条約機構(NATO)同盟国と協力するため艦船を黒海に移動させると発表しており、ロシアと西側諸国との間の緊張が高まっている。

ロシアのインタファクス通信によると、黒海艦隊は27日、巡洋艦「モスクワ」が他の艦船と軍用ヘリコプターが参加する実弾演習を実施すると発表。この数時間前に、米海軍の欧州本部は米沿岸警備隊が運用するハミルトン級カッターを黒海に再び移動させると発表していた。

ロシアはこれまでも、NATOが欧州で軍事的な緊張を高めていると非難。ウクライナとの国境付近での軍部隊増強も、NATOによる脅威に備えるための演習の一環だったとしている。

ロシアのショイグ国防相は今月22日、ウクライナ国境付近で演習に参加していた軍部隊に対し、5月1日までにそれぞれの基地に帰還するよう命令。西側諸国が懸念を示していた国境沿いの軍部隊増強が終了した。

これについてショイグ国防相はこの日、ロシアは外部圧力を受けて部隊を引き揚げたのではないと表明。「欧州で米国とNATOが軍の戦闘準備力を高めていることで、軍事的な危険度が高まっている」と述べた。

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