(Photo by Wang He/Getty Images)
【医学古今】

慢性中耳炎の鍼灸治療

慢性中耳炎で鍼灸治療に来られる方は、さほど多くはありません。鍼灸で中耳炎の治療ができることを知らず、鍼灸治療を受けることを思い付かないためです。しかし実際は、中耳炎も鍼灸治療の適応症の一つです。最近このような患者さんを治療して、良い効果が得られました。

 50代の女性で、慢性中耳炎のため何回も鼓膜切開手術を受けている方がいました。中耳の中にどろどろした液体が溜まり、鼓膜切開をしてもなかなか取れません。耳鳴りもあり、聴力が徐々に低下していると感じておられました。また、耳の他に喘息も患っており、副鼻腔炎で手術を受けたこともあります。

 鍼灸医学の経絡理論から考えると、耳の周りに廻る経絡は太陽小腸経(たいようしょうちょうけい)、少陽胆経(しょうようたんけい)と少陽三焦経(しょうようさんしょうけい)で、臓腑理論から考えると、耳は腎臓の外竅(がいきゅう)で、その機能は腎と密接に関連しています。さらに喘息、つまり慢性的な肺臓の機能異常は、金(肺)水(腎)相生の五行理論に照らし合わせると、腎の機能に必ず影響を与えています。

▶ 続きを読む
関連記事
中医学では、顔色、目の下のクマ、唇や舌の色、あご周りの変化などを、体調を知る手がかりの一つと考えます。診断ではなく、健康を見直すサインとして紹介します。
音や音楽は、気分だけでなく心拍やストレス、睡眠にも関わる可能性があります。音楽療法と音による癒しの違い、日常での取り入れ方を紹介します。
なかなか眠れない夜におすすめの就寝前エクササイズ6選。山のポーズ、ワイパー運動、ボックス呼吸法、漸進的筋弛緩法など、ベッドの中で簡単にできるストレッチで心身の緊張をほぐし、質の高い睡眠へと導きます
頭に浮かぶ考えは、本当にすべて自分自身のものなのでしょうか。脳科学や心理学、哲学、宗教、文学の視点をたどりながら、思考が生まれる仕組みと、それに振り回されず自由に生きるためのヒントを探ります。
新研究では、植物由来の肉や乳製品の代替品に、動物由来製品より多くの添加物が含まれる傾向が示されました。