【医学古今】
慢性中耳炎の鍼灸治療
慢性中耳炎で鍼灸治療に来られる方は、さほど多くはありません。鍼灸で中耳炎の治療ができることを知らず、鍼灸治療を受けることを思い付かないためです。しかし実際は、中耳炎も鍼灸治療の適応症の一つです。最近このような患者さんを治療して、良い効果が得られました。
50代の女性で、慢性中耳炎のため何回も鼓膜切開手術を受けている方がいました。中耳の中にどろどろした液体が溜まり、鼓膜切開をしてもなかなか取れません。耳鳴りもあり、聴力が徐々に低下していると感じておられました。また、耳の他に喘息も患っており、副鼻腔炎で手術を受けたこともあります。
鍼灸医学の経絡理論から考えると、耳の周りに廻る経絡は太陽小腸経(たいようしょうちょうけい)、少陽胆経(しょうようたんけい)と少陽三焦経(しょうようさんしょうけい)で、臓腑理論から考えると、耳は腎臓の外竅(がいきゅう)で、その機能は腎と密接に関連しています。さらに喘息、つまり慢性的な肺臓の機能異常は、金(肺)水(腎)相生の五行理論に照らし合わせると、腎の機能に必ず影響を与えています。
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