中国、リトアニアに大使引き揚げを要求 台湾代表機関巡り

[北京 10日 ロイター] – 中国政府は10日、台湾がリトアニアに事実上の大使館となる「台湾」の名を冠した代表機関を開設することを受けて、リトアニアに対し駐中国大使を引き揚げるよう要求、中国の駐リトアニア大使を召還する方針も示した。

台湾は先月、代表機関の設立を発表。欧州では初めて代表機関に「台湾」の名を冠した。通常は「台北」という呼称を使っている。

中国はすでにこの決定を非難していた。

中国外務省は、リトアニアが台湾の名を冠した代表機関の設立を容認したことで「重大な結果を招くと繰り返し明言してきた中国を無視」し、中国の主権を大きく侵害したと主張。

「中国政府は今回の動きに断固たる反対を表明する。中国は駐リトアニア大使の召還を決めた。リトアニア政府に対しても駐中国大使の引き揚げを求める」と表明した。

中国外務省は「リトアニア側に対し、直ちに誤った決定を是正し、ダメージを修復する具体的な措置を講じるとともに、間違った道をさらに進まないことを求める」とも述べた。

リトアニア政府は今年、台湾に代表機関を設立する計画を公表。新型コロナウイルスワクチン2万回分を台湾に寄付している。

台湾と正式な外交関係があるのは15カ国のみだが、リトアニアが加盟する欧州連合(EU)など、多くの国には事実上の大使館がある。

今年2月、台湾は南米ガイアナが同国への代表機関設置で合意したと発表したが、ガイアナはその翌日に合意を撤回。台湾は中国による「いじめ」だと非難していた。

リトアニアは、中国の要求に「失望した」と表明。

ランズベルギス外相は「次の措置を検討している」としながらも、「メッセージを受け取ったのは確かだが、自国の政策を追求しているだけではなく、多くの欧州諸国の政策でもあるという、われわれ自身のメッセージも表明する」と述べた。

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