英でトラック運転手不足巡る混乱続く、2000強の給油所で在庫なし
[ロンドン 30日 ロイター] – 英国でトラック運転手の不足に伴う混乱が続いている。30日時点で2000カ所を超えるガソリンスタンドはなお手持ちの在庫がなく、薬局への医薬品配送も滞るありさまだ。
給油所では順番を巡ってけんかが発生し、人々は少しでも多くのガソリンを手に入れようと古いペットボトルまで持ち寄っている。閣僚は危機が和らいでいると繰り返しながらも、29日には軍に燃料輸送車の出動命令を下した。
国内の給油所8380店が加盟するガソリン小売協会(PRA)が30日発表した報告によると、まだ全体の27%は在庫切れのままで、21%は1種類の燃料しか手元になく、ガソリンと軽油が十分にあると答えたのは52%だった。PRA幹部は「未曽有の需要のため通常よりも急速に製品がなくなりつつある」と語り、給油現場では依然として従業員が罵声を浴びせられたり、乱暴されたりする事例が聞かれると、その殺伐とした雰囲気を明らかにした。
ロイターが30日、ロンドン市内と周辺地域の給油所10カ所を訪れたところ、営業していたのは3カ所のみ。何十人もがジグザグの形で並び、従業員が整列させていた。
一方大手薬局の業界団体の広報担当者は、海外からの卸売り段階から小売り段階まで供給網全体が影響を受けていると説明した。
一連の混乱や今後想定される各種商品の値上がりは、今年7%と見込まれている英国の経済成長の足を引っ張る恐れがありそうだ。
これとは別に畜産農家からは、政府がより外国人の食肉解体従事者にビザ(査証)を発行しないと、数週間以内に何十万頭もの豚を処分しなければならなくなるかもしれない、との悲鳴が上がっている。
関連記事
アゼルバイジャンの首都バクーからロシア南部チェチェン共和国のグロズヌイに向かう途中の旅客機(搭乗者72名)が墜落したとロシアメディアが報じている。
12月23日、日本の名古屋の愛知県芸術劇場で、アメリカの神韻芸術団による世界ツアーの初公演が行われ、観客に心を […]
2025年から2027年までの国連分担金比率が決定。日本は6.93%と負担率が減少する一方、中国は20%を超え、アメリカに迫る水準に。分担金を巡る国内外の議論や、トランプ次期大統領の影響、さらには中国の影響力拡大の懸念
韓国の歴代大統領が退任後に不正追及やスキャンダルに巻き込まれる「大統領の呪い」。尹錫悦大統領の弾劾と戒厳令の背景には、国内政治の対立、外部の安全保障上の脅威、そして中共の浸透という複雑な要因が絡んでいる。
クリスマスに「燃える」エッフェル塔?