「日々のお通じが順調でないと、人生は暗い」。
これは便秘にお悩みの方々の「心の声」です。テレワークなどで在宅時間が長くなった昨今、運動不足の影響もあり、そうした悩みが多く聞かれます。
台湾の漢方医師・王金鐸氏が、便秘を解消する3つの方法「ツボ押し、食事療法、飲茶」を、日本の皆様にお伝えします。市販の便秘薬を飲む前に、ぜひお試しください。
1、コップ1杯の水とツボ押しで、大腸の蠕動(ぜんどう)を促進します
王金鐸氏によると、排便は公園の「滑り台」のようなもので、「斜度は斜めで、推進力が十分あること」と「滑り面が、よく滑るように潤いがあること」の2つが必要条件だそうです。
そこで王氏自身も起床後に実践していることですが、まずはゆっくりと水を1杯飲んで、腸に潤いを与えます。
加えて、朝だけでなく、日常的に天枢(てんすう)のツボ(おへその左右、指3本分のところ)と、足三里(あしさんり)のツボ(ひざに手を当て、薬指の位置にある)をよく指圧して、大腸の蠕動を促します。
2、4種類の食物が便通を改善します
昔の人は「医食同源」を重視しました。薬効を有する天然食材をとることによって、病気の予防や改善をすることができます。
漢方の医師は、排便を促すために以下のものを食べることを勧めています。
まずは毎日「酢大豆」を5粒食べます。酢大豆の作り方は、洗った大豆を濡れたまま弱火のフライパンで30分煎り、冷ました豆をガラス瓶に移して食酢に1週間漬けます。
第2に、胡麻(ごま)粥、胡桃(くるみ)粥、パイナップル粥、サツマイモ粥などの薬膳粥を食べます。第3に蜂蜜、ドラゴンフルーツ、バナナ、イチジク、アロエ、昆布などの腸に良い食物を多く摂取します。
第4に、適量の脂肪を摂取するため、胡桃、胡麻、松の実、アーモンドなど植物油を含むナッツ類を食べます。
3、「5種類のお茶」で便秘を解消します
「四仁飲」は、アーモンド、郁李仁、桃仁、火麻仁を熱湯に入れて「茶外茶」として飲みます。習慣性のつよい便秘を改善します。
「柏子仁白芍茶」は、柏子仁、白芍薬をお湯に浸して適量の蜂蜜を入れます。便秘にともなうイライラ感も改善できます。
「生地槐角茶」は、生地(じおう)、槐角(かいかく)を熱湯に入れて飲みます。熱性の便秘を治します。
「ツルドクダミ茶」は、ツルドクダミ、生地(じおう)、当帰(とうき)を熱湯に20分間浸します。血便と便秘を治します。
「カンゾウ茶」は、生カンゾウ(甘草)2 gを20ccの湯で1日1回服用します。乳幼児の便秘の治療に処方します。
(文・安琪/翻訳編集・鳥飼聡)
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