米連邦大陪審は、2016年米大統領選でのトランプ陣営とロシアの共謀の可能性を巡り元英情報員クリストファー・スティール氏がまとめた文書に情報を提供したロシア人分析官のイゴール・ダンシェンコ被告を起訴した。資料写真、米国とロシアの国旗(2021年 ロイター/Anton Vaganov)

米大陪審、ロシア人分析官を起訴 ロシア疑惑関連文書に情報提供

[ワシントン 4日 ロイター] – 米連邦大陪審は、2016年米大統領選でのトランプ陣営とロシアの共謀の可能性を巡り元英情報員クリストファー・スティール氏がまとめた文書に情報を提供したロシア人分析官のイゴール・ダンシェンコ被告を起訴した。

トランプ前政権時代に司法省に任命され、ロシア疑惑を捜査するジョン・ダーラム特別検察官が4日、明らかにした。

いわゆる「スティール文書」に関連し、ダンシェンコ被告は情報源について連邦捜査局(FBI)に虚偽報告した罪に問われている。被告は4日に保釈を認められた。

被告の弁護士は、裁判では無実を主張する可能性を示唆した。

起訴状によると、被告は英国の調査会社に提供した特定の情報について、17年に情報源を虚偽報告した罪に問われている。ダーラム氏は企業名を明かしていないが、関係筋によると、スティール氏と関連がある企業だという。

スティール文書は、調査会社フュージョンGPSの依頼でスティール氏がまとめた調査文書。同社は民主党や同党クリントン陣営の法律事務所から依頼を受けていた。

同文書は16年11月の大統領選の前にFBIやメディアに出回った。ロシアが、トランプ氏や同氏陣営の顧問の一部について不名誉な情報を持っているほか、クリントン氏が大統領選で負けるよう裏工作しているという内容だった。

ダンシェンコ被告は匿名人物からの電話で、ロシアがトランプ氏を当選させようと手を回している可能性があるという情報を得たとしていたが、起訴状では被告がこの情報が正しくないと知っていたとされている。

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