中共に封殺されていたのでは?趙薇がポスターで登場 ネットで物議を醸す

「還珠格格」(還珠姫 〜プリンセスのつくりかた〜)の「小燕子」として人気を博している中国女優、趙薇ヴィッキー・チャオ)が封殺されてから2カ月余り。その理由は謎のままとなっていたが、最近、ECサイトの天猫のオンラインセール「ダブル11」キャンペーンを宣伝するポスターで姿を見せ、ネット上で物議を醸している。

趙薇が主演した映画やテレビがすべて封殺された翌日、中国共産党のメディア「人民日報」は8月27日、評論の中で「法と道徳のレッドラインにさわると、芸能は『終點線』(終わり)へと進む」と警告した。「罪名」は趙薇を名指ししていなかったが、多くのネットユーザーはその罪は単純なものではないと考えており、今年の娯楽界にはさらなる嵐が吹き荒れるのでないかと予想している。

8月26日に封殺されてから趙薇は「劣跡芸人」(当局の意に沿わないタレント)に含まれており、政治がらみの問題で処分対象者リストの筆頭になっているとの噂も飛び交っていた。例えば、趙薇が21年前に日本の旭日旗の服を着てショーをしたという噂、あるいは、浙江省の政治スキャンダルがらみに趙薇がジャック・マーとアリババに関与していたという噂など様々な噂はあるが、関係があるのだろうか?

中国共産党当局はまだ趙薇氏の罪を明らかにしていないが、党メディアの続報によると、趙薇氏の事件は旭日旗の服事件などのせいではなく、中国共産党の政治の渦に深く巻き込まれ、その背後にある政治、ビジネス界の大物たちも次と浮上しているという。

つい最近、中国大陸の複数のメディアは古い写真を大々的に報道し、趙薇が曾慶紅前国家副主席の弟、「映画界の大物」曾慶淮氏にぴったり腕を組んでいる写真が公開されていた。周知のように、曾慶淮氏は大陸と香港の芸能界を長期にわたって支配してきた裏のボスであり、過去20年余りにわたって中共の高級幹部に女優や美女を送り込んでいた。

9月2日、中国共産党国家広電総局は「芸能番組及びそのスタッフ管理の一層の強化についての通達」を発表した。同文書は初めて「劣跡芸人」を明確に定義し、「政治的立場が不正確で、党や国家から離れようしている者は決して使わない」と宣言した。

これは当局が芸能界と手を組んで「劣跡芸人」を排除しようとしており、そういったタレントには今後は仕事のチャンスをまったく与えず、ショーの場を与えないという解釈だ。

しかし、11月9日に趙薇が、ECサイトの天猫のオンラインセール「ダブル11」キャンペーンを宣伝する画像を投稿し、多くのネットユーザーが趙薇が戻ったとコメントがあがった。

これに対して、「ECサイトの写真一枚だけでは、何の説明もできない」という声ももあがった。趙薇は「アリババ・ピクチャーズ」の株主として活動しており、宣伝活動にも力を入れているが、趙薇がまた復帰する機会があるかどうかネットでは物議を醸している。

(翻訳・柳晶)