社会問題 人々が財布のひもを緩めないのは「将来に希望持てないから」

金欠中国 専門家が指摘する「身近の異常現象」

2024/11/12 更新: 2024/11/12

去る今年の11月11日は、「史上最長にして最悪」のダブル11(独身の日)といわれている。

「大セールだろうが私には関係ない、だって何も買うお金がない」といった声がネットにあふれており、「自分の身近にもいくつもの異常現象が現れている」と専門家が指摘している。

「今年は史上最悪ダブル11であり、どこのECプラットフォームにもほとんどアクセスがなかった」と評すのは中国の金融専門家である臧其超(ぞう・きちょう)氏だ。

臧氏は、「露天商が増えた」「値下げしようが売れない」「帰郷する若者」「消費しない消費者」など、身近に現れた「異常現象」について分析しており、以下に一部邦訳する。

「いまは露店商が本当に増えた。配達業も力仕事もしたくない若者、失業した中年、働き口がない高齢者が生活のために露店をはじめているんだ」

「ミルクティーも服も車も家も何でも安くなっているのに売れない。この異常現象は恐ろし過ぎるよ。人々が財布のひもを緩めないのは将来に希望持てないからだ、だからできるだけお金を使いたくないんだ」

「昔であれば大学を卒業したら若者はほぼ都会を目指した。しかし、過去2年ではその逆の現象が起きている。都会で働けば給料を多くもらえる分、物価も高いし生活コストもかかるから、貯金はほとんど残らない、車や不動産の購入は夢のまた夢だ。だから若者たちは、いっそのこと、不動産価格も安く生活コストもあまりかからない故郷に戻っている」

「ショッピングモールや景勝地ではたとえ客で混雑していても、実際に消費する人は少ない。いまでは、見かけ上は裕福層の人であっても、実際には借金まみれだったりするんだ」

 

(中国の金融専門家である臧其超氏による分析動画)

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
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