アフリカへの投資、中国意識したものではない=米国務長官
[アブジャ 18日 ロイター] – アフリカのナイジェリアを訪問中のブリンケン米国務長官は18日、アフリカのインフラ整備に対する米国の関与は中国を意識したものではなく、各国が多額の負債を抱えることなくインフラ水準を向上させることを目的としていると述べた。
ブリンケン氏は中国が影響力を増しているアフリカ大陸のインフラ投資を巡る米中間の競争について質問された際に「インフラ投資に関しては、中国や他国などの問題ではない。こうした投資でトップを競うという考えでありたい」と述べた。
中国のアフリカへの投資は基本的には良いことだが、各国が「返済できないほどの莫大な負債」を抱えるようなことになってなならないとし、労働者の権利や環境保護、汚職などの問題にも対処すべきだと説明した。
さらに、主要7カ国(G7)は「ビルド・バック・ベター・ワールド」プログラムの一環としてアフリカへの投資を行うと表明した。
ブリンケン氏はこの日、ナイジェリアのオンエアマ外相と会談し、21億7000万ドルの開発支援プログラムに署名。米国はナイジェリアの安全保障関連投資も継続すると表明した。
オンエアマ氏は、インフラ整備資金が不足しているナイジェリアは、中国からの投資が必要だと述べ、ナイジェリアの債務は持続可能な水準だと説明した。
中国は、道路や鉄道、ガスパイプラインなどのインフラ整備に資金を提供している。ナイジェリア当局によると、同国の対中債務は2020年3月時点で31億2100万ドルで、公的債務全体に占める割合は3.94%だった。
オンエアマ氏は「中国人には大きなチャンスがあると思った」と述べ、「中国はこうした巨大資本プロジェクトやインフラプロジェクトに慣れている」と語った。
関連記事
12月20日、米国務省の外交団がシリアに到着した。バッシャール・アサド政権崩壊後、ワシントン高官がダマスカスを公式訪問するのは初めてとなる。
G7がシリアの政権移行に関する声明を発表。法の支配と人権尊重を柱に、包括的な統治プロセスへの支持を表明。国際社会の期待を示した。
シリア情勢について電話会談。オースティン米国防長官とトルコのヤシャル・ギュレル国防相。
ブリンケン米国務長官は「我々はここ数日の反政府勢力指導者らの発言に注目しているが、彼らがより大きな責任を負うようになるにつれ、我々は彼らの言葉だけでなく行動も評価するだろう」と語った。
シリア政権の崩壊はシリア人にとって「歴史的な好機」であると同時に「危険と不確実性の瞬間」でもあるとバイデン米大統領は述べた。