古代中国では音楽を奏でる目的のひとつに「治癒」があった。漢字の「薬」は「音樂」の「樂」に由来するとされる。
会社の役員を務めるジェームズ・メイ氏と家族は5日、ジョージア州サバンナで行われた神韻公演でパワフルなエネルギー、そして音楽との深いつながりを感じ、魅了されたと語った。
ペンタトニック・スケールの5つの音は、中国古代の五行説(金、木、水、火、土)と五臓(肝、心、脾、肺、腎)に繋がりがあるとされている。つまり、正しい音楽を聴くことは、心を癒し人の病気を治す力があると言われているのだ。
「この治癒力は創造主からの贈り物だと感じています」とメイ氏。「信じること、希望や信仰を持つこと…これらは私たちが秘めている最も強力な治癒力だと思います」
メイ氏が神韻公演の中で最も感銘を受けたのは、二胡のソリストが演奏した曲だという。
「感動的で心を打たれました。中国伝統文化の歴史と情熱、かつてのそして未来の中国を描いています。先祖や年配の方の心からの言葉のようにも感じました。美しかったです」
「アーティストだけでなく、楽器からも情熱的な何かを感じ取りました。彼女(二胡のソリスト)の心からの歌は私の心に歌いかけているようで、引き寄せられました」と述べた。さらに、悲壮感や歓喜、高揚感も音色から感じ取ったと述べ、卓越した演奏力を称えた。
メイ氏はまた、音楽が神とのコミュニケーションの手段であると感じていること、そして人々がその能力を失いつつあることについても語った。
「愛と思いやりを持ってコミュニケーションする能力を、私たちは失ってしまったと感じています。神々と通じ合う方法を失ってしまいました。しかし、あの若い女性(二胡のソリスト)は見事にそれをやってのけました。私たちはこのように精神的なつながりを持つことができるのだと思います。彼女は神から与えられたこの才能を音色で表現したのです」
中国5000年の伝統文化の復興を目標に掲げる神韻に観客は惹きつけられ、誰もがポジティブな気持ちで会場を後にすることができるという点にも感銘を受けたと振り返る。
「観客は政治や信念、哲学などを語ることはありませんでした。今夜は何の意見の相違もなく、ただ愛と音楽で会場の皆が一つになっていました」
「目まぐるしく混沌とした日々から解放される…そんな機会を得ることができました。神韻から得た平穏と幸福を明日も、そしてこれからも持ち続けられるよう願っています」と余韻を噛み締めた。
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