1月24日、英国の慈善団体「ジュビリー債務キャンペーン」は、途上国の債務返済が過去20年で最大になっており、米国が予想通り今年利上げに踏み切れば、負担がさらに増えると指摘した。写真はケニア・ナイロビの高速道路建設現場。昨年8月撮影(2022年 ロイター/Thomas Mukoya)

途上国の債務返済、過去20年で最大に=慈善団体

ヨハネスブルク 24日 ロイター] – 英国の慈善団体「ジュビリー債務キャンペーン」は24日、途上国の債務返済が過去20年で最大になっており、米国が予想通り今年利上げに踏み切れば、負担がさらに増えると指摘した。

多くの途上国は新型コロナウイルスの世界的な流行で打撃を受けており、先進国が導入した債務支払猶予イニシアティブ(DSSI)も失効期限が迫っている。

ジュビリーは声明で「低所得国は引き続き債務危機に見舞われており、債務軽減措置を直ちに講じない限り終わりは見えない」と表明した。

ジュビリーがまとめたデータによると、途上国の債務返済は2010─21年に120%増加し、01年以降で最高となった。

21年の政府の対外債務返済は平均で歳入の14.3%。10年の6.8%から2倍以上に増加している。

ジュビリーは54カ国が債務危機に陥っていると指摘。債務返済により経済・社会面で市民の基本的権利を守ることが難しくなっているという。

ジュビリーによると、ケニア、マラウィなど16カ国が今年に入り、公的債務と民間債務の双方で債務危機のリスクに直面している。

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