オリーブオイルにまつわる神話(2)

オリーブオイルの素晴らしい健康効果

最新の科学的研究ではオリーブが身体に良いことが確認されています。オリーブオイルは、主に一価不飽和脂肪酸(オレイン酸)で構成されています。血中の総コレステロール値や悪玉コレステロール値を下げ、善玉コレステロール値を上げるなど、健康的な脂肪といえます。

またオリーブオイルにはポリフェノール、ビタミンEおよびK、クロロフィル、カロテノイドなどの高レベルの抗酸化物質が含まれています。抗酸化物質は、免疫システムを強化し、フリーラジカル分子の有害な影響から体を保護するための鍵です。

その他、オリーブオイルには、自然の鎮痛剤として作用する抗炎症剤が含まれています。このように、オリーブオイルの健康上の利点は無限に大きいです。

研究によって、イブプロフェンやアスピリンなどの鎮痛剤を飲まず、食事にオリーブオイルを使用することで、関節炎の症状を大幅に改善できることが示されています。

オリーブオイルを定期的に使用すると、心臓病、高血圧、糖尿病のリスクが軽減される可能性があり、また、オリーブオイルの慢性疾患に対する予防効果は、アルツハイマー病の改善にもつながる可能性があります。

頭皮をオリーブオイルでマッサージすると、フケが治り、シャンプー後の髪が丈夫で柔らかくなり、肌が若返ります。

オリーブオイルを使用して喉の痛み、咳、風邪、耳痛に対処する伝統的な治療法は、地中海沿岸で代々受け継がれてきました。

健康ブーム 黄金の液体

科学研究の急速な発展により、オリーブオイルの比類のない健康効果が明らかになりつつあります。さらに良いことに、高品質のオリーブオイルは栄養価が高いので、大量に摂取しなくてもその効果を享受することができます。たとえば、1日に大さじ1〜2杯程度で、かなりの抗炎症効果が期待できます。そして良質な油なので、太らないだけでなく、逆に痩せる効果もあります。

地中海沿岸の丘陵地帯には、数百年の歴史を持つ家族経営のオリーブ畑が数多くあり、そこでは純粋なオリーブオイルが敬意と尊敬をもって精製され、ひとつの芸術となっています。 高級ワインと同じように、オリーブオイルにも独自の基準があります。

フルーティーな香り、ほろ苦い甘さ、渋み」は、高品質のエクストラバージンオリーブオイルの3つの特徴です。

市場には非常に多くのオリーブオイルがありますが避けたほうがよいオリーブオイルは?

オリーブオイルに関する5つの質問

健康志向の高まりとともに、オリーブオイルの人気も高まっています。

1. オリーブオイルは低温のサラダ専用ですか?

国際オリーブオイル協会(IOOC)はオリーブオイルを使った調理方法について、こう説明しています。
「加熱されたオリーブオイルは最も安定した油脂であり、高温の揚げ物などにも適します。その高い発煙点(210℃)は、一般的な揚げ物の理想的な温度(180℃)をはるかに上回っており、揚げ物を繰り返しても、加熱しても消化率に影響はありません。気軽に料理やお菓子作りに利用できます。品質が高いほど、その安定性が高くなります」

2.本物のオリーブオイルの色は濃い緑色ですか?
オリーブオイルには標準的な決まった色合いはなく、オリーブの種類・品種によって異なります。

3. オリーブオイルは熟成するとともに香りが増しますか? 

オリーブオイルはフレッシュジュースと考えてください。新鮮な方が良いです。できればボトルを開けてから1年以内に使い切ってください。

4.「ライトオリーブオイル」はカロリーが低く、ダイエットに適していますか?

カロリーはほとんど同じです。「ライトオリーブオイル」とは、実際には風味と栄養価値の点からみても薄められていることを意味します。

5.オリーブオイルという文字を見たら買うのが正しい?

「エクストラバージン」(Extra Virgin)、「バージン」(Virgin)という言葉を探してみましょう。これらの文字が表記されているものは高品質のオリーブであり、オイル抽出プロセスで化学成分が使用されていないことを示し、高い風味と栄養素が含まれています。

「ピュアオリーブオイル」、「オリーブオイル」、「ライトオリーブオイル」、「混合オリーブオイル」などは、二次オリーブ、つまり高品質のオリーブオイルではなく、化学溶剤を添加して他のオイルと混合した製品であることを意味しています。

(翻訳・郡山雨来)