国連食糧農業機関が8日発表した3月の食料価格指数は159.3と、過去最高を更新した。ロシアのウクライナ侵攻で穀物・食用油市場が混乱していることが背景。写真はベルリンのスーパーマーケットで2020年3月撮影(2022年 ロイター/Fabrizio Bensch)

世界の食料価格、3月は過去最高=国連機関

[パリ 8日 ロイター] – 国連食糧農業機関(FAO)が8日発表した3月の食料価格指数は159.3と、過去最高を更新した。ロシアのウクライナ侵攻で穀物・食用油市場が混乱していることが背景。

2月改定値は140.7から141.4に上方修正された。

ロシアとウクライナは小麦、トウモロコシ、大麦、ひまわり油の主要輸出国。黒海を通じて輸出している。

FAOは先月、ウクライナ情勢の緊迫化で食料・飼料価格が最大20%値上がりし、世界的に栄養失調が増える恐れがあると表明していた。

3月の穀物価格指数は17%上昇し、過去最高水準。植物油指数も23%上昇し、過去最高を記録した。

砂糖・乳製品価格も大幅に上昇した。

FAOは、2022年の世界の小麦生産予測を7億8400万トンに下方修正。先月の予測は7億9000万トンだった。ウクライナの冬作物地域の少なくとも20%で収穫が行われない可能性があるとしている。

修正後の世界の小麦生産予測は前年の水準を1%上回っている。

21/22年度の世界の穀物貿易の予測も前月の予測から1460万トン下方修正し、4億6900万トンとした。前年度の水準を2%下回る見通し。インド、欧州連合(EU)、アルゼンチン、米国からの輸出が増えるが、黒海を通じた輸出が混乱するとしている。

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