韓国の鰲頭山統一展望台から北朝鮮との国境を眺める観光客 (Photo by ANTHONY WALLACE/AFP via Getty Images)

日韓連携は地域安定に不可欠 訪日団との日程等は調整中=官房長官

松野博一官房長官は18日の記者会見で、韓国で来月発足する尹錫悦新政権における日韓関係について、北朝鮮への対応をはじめ地域の安定には日米韓および日韓の連携が不可欠だとの考えを示した。尹新政権は24日から28日の日程で政策協議代表団を派遣すると発表しているが、日本政府側の日程等の詳細は「調整中」という。

松野氏は「1965年の国交正常化以来築いてきた日韓の友好協力関係の基盤に基づき日韓関係を発展させていく必要があり、尹次期大統領のリーダーシップに期待する」と述べた。また、国家間の約束順守と日本の立場に基づき「日韓関係を健全な関係に戻すべく、意思疎通を図りたい」とした。

時事通信によれば、韓国で外相候補に指名された朴振議員は18日、日本との関係は「協力すべき部分が多い」とし、「米国とは共に同盟を結んでおり、(日韓)両国関係が停滞、ぎくしゃくし続ければ双方にとって損害」と関係改善に意欲を示したという。

松野氏はロシアによるウクライナ侵攻や中国共産党の軍備拡張を念頭に「国際社会が時代を画する変化に直面するなか、健全な日韓関係はルールに基づく国際秩序の実現、地域および世界の平和と安定、繁栄を確保する上でも不可欠」と強調した。

韓国軍は18日から10日間の日程で指揮所訓練を含む米韓合同訓練を開始すると発表した。今月中旬、米原子力空母打撃群が日本海に5年ぶりに展開し、周辺海域で海上自衛隊および陸上自衛隊と訓練を行った。

北朝鮮はこれらの動きに猛反発しており、対南プロパガンダサイト「わが民族同士」で18日に韓国の新政権や米国、日本を批判する評論を掲載した。北朝鮮は16日に核戦術能力の強化を図る目的の短距離弾道ミサイル実験を実施しており、周辺国は警戒を強めている。

関連記事
垂秀夫前駐中国大使は9日、長年に渡って日台間の友好関係を推進してきた実績から、台湾の蔡英文総統より勲章を授与された。垂氏は自身と台湾との深い縁に言及し、今後も日台関係の強化に尽力していく考えを示した。
中華民国の新政権就任式に向け、台湾日本関係協会の陳志任副秘書長は7日、外交部の定例記者会見で、20日に行われる頼清徳次期総統の就任式に、現時点では各党・会派から37名の日本国会議員が37人が出席する予定だと発表した。過去最多の人数について「日本側は新政権をとても重視している」と歓迎の意を示した。
中国共産党の統治に反感を抱く中国人が続々と東京に集っている。識者らは、辛亥革命時に日本人が孫文らを支援した歴史を想起し、「義を見てせざるは勇なきなり」の精神で中国人と付き合うべきだと指摘した。
亜細亜大学の范雲濤教授(61歳)=中国籍=が昨年2月に中国へ一時帰国した後、行方不明になっている。政府に対してもっと積極的な対応を求める声が高まってる。松原仁氏は24日の衆院外務委員会で、上川陽子外相に対し、范雲濤教授の失踪について外務省の対応を問いただした。上川外相は、3度質問したにもかかわらず、ノーコメントで答えることを繰り返し、中国に対し口をつぐむ、具体的な対応は公表していなかった。
中華民国の次期総統、頼清徳氏は、4月30日台湾を訪問した自由民主党の鈴木貴子青年局長一行との会談した。総統府によると、頼氏は、5月20日に総統に就任した後も、「各方面での協力関係をさらに強化することを期待している」と述べのに対し、鈴木貴子衆院議員は日台関係は今後、「必ずさらに強固になるだろう」と応じた。