ある研究で26歳から75歳の成人22人のシャツを採取し、体臭を収集・評価しました。 その結果年齢が上がるほど、体臭が強くなることがわかりました。 この臭いを「加齢臭」と呼ぶ人もいます。
高齢者の体はなぜ特有の臭いがするのでしょうか? これらの匂いは、体のどの部位から発しているのでしょうか? 趙昭明皮膚科医院の趙昭明院長が詳しく解説しています。 以下は、趙昭明のインタビューのエッセンスです。
加齢臭が発生する理由トップ6
加齢臭は通常、体の特定の部位から発生します。
一つは耳の後ろや股の下など風通しの悪い部位、もう一つは胸や背中など皮脂腺の分泌が旺盛な箇所です。 また、汗腺が分泌される部分には臭いが発生しやすく、 これらの部位を適切に洗浄しないと、詰まったり、細菌に感染したりすることもあります。 そして一度炎症を起こすと、発する臭いはさらにひどくなります。
加齢臭は、65歳以上の人に多く見られ、現在では50歳以上の多くの人がこのニオイがすることが知られています。
この臭いの発生には、いくつかの要因が関係していると考えられます。
1. ホルモンの分泌
年齢を重ねると、エストロゲンやアンドロゲンの分泌が不安定になり、体に異臭が発生することがあります。 例えば、アンドロゲンが高すぎると、頭の脂が多く分泌され、不快な臭いを放つようになります。
2.肌の新陳代謝が悪い
また、肌の表皮の新陳代謝が悪くなり、角質が厚くなり始めると、それが詰まり、不快な臭いがすることもあります。
3.ストレス
年齢によってストレスにさらされる度合いも違います。 ストレスを感じると、体の自律神経が影響を受けることがあります。 汗腺の分泌をコントロールしているのは交感神経と副交感神経を含む自律神経で、うまく調節できないと異臭の原因にもなります。
4.過食・濃い味
不健康な食品や、甘いもの、濃い味の食べ物を食べ過ぎると、内臓脂肪に毒素が過剰に蓄積されます。 これらは、皮膚の表面から発せられ、あまり良い臭いではありません。
5.消化器系排出
胃腸に関連する排出された匂い、例えば口から吸ったものや胃腸消化管から排泄されたものなど、みな悪臭を発生させることがあります。
6.慢性疾患
また、老人臭の原因として重要なのが慢性疾患です。 糖尿病、腎臓病などの患者は、体臭がきつくなることがあります。
加齢臭を消す3つの方法
持病がある人は、まず持病を管理し、体臭が改善されるようにしましょう。 健康なのに体臭が気になる方は、気分や食生活が関係しているかもしれません。 体臭を改善したい場合は、生活の中で次のような点に気をつけるとよいでしょう。
1.体の清潔に気を配る
年齢を重ねるとともに、お風呂に入ることや髪や足を洗うことが少しずつ億劫になってくる人も多いのではないでしょうか。 高齢者の中には寒さを怖がり、寒いときには2~3日に1回しかお風呂に入らないという人もいますが、これでは体臭がきつくなってしまいます。あるいは、厚着をしてきちんと着替えない場合も、体臭がきつくなることがあります。
高齢者の中には、頭に脂汚れという嫌な臭いがついている人がいます。 これは、髪をあまり洗わないからで、男性の場合はよく見受けられます。
高齢者の体臭改善には、しっかりとしたボディクレンジングが有効です。
2.濃い味を控えて、緑野菜を多く食べる。
食べたものが排泄されるのは、ごく当たり前の状態ですが、食べ物の匂い成分が、胃腸から、口から、そして皮膚から分泌されることがあります。 カレーや生姜、辛いもの、刺激の強いものなど、濃いものもありますが、やはり控えめに食べたほうがいいです。
それよりも、緑野菜など、体にいいものをたくさん食べることです。 野菜にはさまざまなビタミンのほか、カロテノイドやアントシアニンなど、体の代謝に役立つファイトケミカルが多く含まれています。 野菜を多く摂ることで、体臭も出にくくなり、爽やかな香りまで感じられるようになるのです。
3.水をたくさん飲む
水をたくさん飲むことはとても大切で、体全体の代謝がよくなり、体臭も徐々に軽くなっていきます。
(翻訳・李明月)
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