バーベキューを食べたり、自分で料理を作ってピクニックをしたりするのは、家族や友人との夏の楽しみに欠かせないものですが、夏は食中毒のリスクも高くなります。バーベキューやピクニックで食中毒を起こさないためにはどうしたらいいのでしょうか?
1.呼吸器系の疾患がある場合は注意が必要
ラトガーズ大学に付属するニュージャージー医科大学の医長であるダイアン・カレロ氏は、「食中毒災害の主な原因は食の安全の軽視にあります。あなたが呼吸器系の疾患や呼吸器感染症に罹患している場合は、ゲストの病気のリスクを高めるため、食事を準備しないでください。休暇中、どんなに忙しくても、食品の取り扱いを誤ると危険であることを忘れないでください」と述べています。
ウイルスによる食品の汚染を防ぐため、呼吸器系の疾患がある人は注意が必要です。
2.食品温度危険ゾーンを覚えておく
食中毒は、気温が高くなり、食中毒菌が急激に増殖する夏場にピークを迎えます。そのため、ウイルスや細菌の生存に適した温度には、特に注意が必要です。
食の安全に関わることとして、4℃~60℃は食中毒のリスクを高める「危険な温度帯」であることを覚えておくことが重要です。「食中毒は、摂取してから数時間から数日後に発生します」とカレロ氏は言います。症状としては、吐き気、嘔吐、胃痙攣、下痢、発熱などがあります。
3.家の中の食品を定期的にチェックする
食品庫、冷蔵庫、冷凍庫を定期的にチェックし、その中の食品が汚染や感染症のためにリコールされていないことを確認します。食品汚染は、肉類や魚介類だけでなく、新鮮な野菜や果物でも発生することが懸念されています。
食中毒を防ぐための8つのポイント
食品は収穫から提供まで、いつでも汚染される可能性があります。食品の準備、調理、保存の際には、以下の8つの基本的な安全対策に従ってください。
1) 食材を準備する前と後に、石鹸とぬるま湯で手を洗ってください。
2) 買い物では、肉、鶏肉、魚介類は必ず精算の直前に買い、ショッピングカートの中の他の商品とは別にしておきましょう。
3)果物や野菜を丁寧に洗い、生肉に触れた場所や器具の上に置かないでください。
4)肉や鶏肉は、調理を始めるまで冷蔵庫やクールボックスで保存しましょう。
5)食品温度計を使用して、肉が十分に加熱され、有害な細菌を殺すのに十分な高温であることを確認しましょう。
6)食べ残しは小分けにして、蓋つきの浅い容器に入れると、食べ物が適度に冷やされて、細菌の繁殖を防ぐことができます。
7)すべての食品を調理後2時間以内に冷蔵庫に入れます。特に、熱い料理、肉、鶏肉、魚介類、サラダ、マヨネーズを含む食品は、32℃以上なら、調理後1時間以内に冷蔵庫に入れましょう。
8)クッキー生地、パン生地、ケーキ、ブラウニーミックスなどは、小麦粉由来の大腸菌や卵由来のサルモネラ菌など、有害な細菌(ウイルスや寄生虫)に汚染されている可能性があるので、生で食べないようにしましょう。 (焼き物や煮物は、調理時の高熱で菌が死滅するので安全です)
(翻訳・井田千景)
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