中国・広東省のオフィスでパソコンを使うハッキンググループ「レッドハッカーアライアンス」のメンバー。写真と2020年8月04日撮影(Nicolas Asfouri/AFP via Getty Images)

偽ニュースを配信… 72サイト、上海のPR会社と関係か=セキュリティ企業報告

米サイバーセキュリティ企業マンディアントは4日、中国政府のプロパガンダを拡散している偽ニュースサイトを、少なくとも72発見したと発表した。中国の企業が背後にあるとされる。ペロシ米下院議長の台湾訪問の非難や、米議員を装った偽造書簡を投稿し、中国共産党の描く筋書きへと世論操作を図っていたという。

報告書によると、これらのサイトは中国のPR会社上海、海訊社科技有限公司と関係している可能性が高い。米国とその同盟国への批判や新疆ウイグル自治区の国際イメージの刷新、香港の選挙制度改革を支持するコンテンツを11の言語で発信していた。

報告書は、中国当局によるウイグル人虐殺に関する研究で知られるドイツの人類学者アドリアン・ゼンツ氏など、当局に対する異見者を貶める情報操作だと指摘する。米共和党のマルコ・ルビオ上院議員を装った3通の偽造書簡も確認され、ゼンツ氏がルビオ氏と元首席戦略官スティーブ・バノン氏から資金援助を受けたと主張していた。

マンディアントは、これまでも中国共産党と関連する団体による浸透工作を取り上げてきた。6月、親中派のソーシャルメディアネットワークが、西側鉱業企業を標的にした情報工作活動を展開していると指摘した。さらに、3月には中国共産党から支援を受けているとされるハッカー集団が、少なくとも米国の6つの州政府ネットワークに侵入したと報告書を発表している。

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