結腸がん化学療法は再発の可能性がある!? 4つの天然化合物が治療のカギとなる

化学療法がうまくいかないときは、食品に含まれる生理活性物質化合物の驚異的治癒力が、患者の唯一の希望になるかもしれません。結腸がんの90%は食事が原因の可能性があり、化学療法で再発しやすいという研究結果があります。代替療法として4つの天然化合物があります。

結腸がんは世界で最も患者数が多く、死亡率の高いがんの一つです。 世界では毎年100万人以上が結腸がんと診断され、推定50万人が死亡しています。主な原因は欧米型の食事という研究結果があります。

結腸がん化学療法は再発しやすい

《 A Cancer Journal for Clinicians》によると、米国のがん死亡原因では結腸がんは2番目で、従来の治療法では死亡率を減らす効果が余りない状態が続いているそうです。これは、がん幹細胞(CSC)や腫瘍形成細胞(TIC)と呼ばれる結腸腫瘍細胞の亜集団が、化学療法に抵抗性を持ち、再発の可能性があることが研究結果で発表されています。

2014年に《Clinical Cancer Research》に掲載された研究では、化学療法は結腸がんの根源のがん細胞を死滅させず、結腸腫瘍細胞集団のがん幹細胞の出現を誘導し、治療後残るがん細胞が悪性化する可能性が示唆されています。

また、放射線療法は乳がんの幹細胞を誘導する(腫瘍原性を最大30倍まで高める)ことが分かっており、従来のがん治療の代表的な第一選択の薬での化学療法と放射線療法はともにがんを悪化させる可能性が示唆されています。

結腸がんは、化学療法で再発しやすい癌ですが、写真は結腸がん細胞です。(Shutterstock)

結腸がんの主な原因は欧米型の食生活にあり、こうした中、がん幹細胞の自然由来治療薬での治療に関心が高まっています。《Nutrition》誌に掲載された「結腸発がん:欧米食での肥満の影響と、幹細胞を標的とした食事性生物活性化合物の使用」と題する研究で、研究者は、欧米の生活様式や食事内容が結腸がん発生の主要因と明らかにしています。

1.生活習慣が結腸がん発症の大きな要因の一つと証明されつつあります。 米国をはじめ先進国では、結腸がんの発生率が高く、これは注意すべき事実です。

2.発展途上国から先進国へ移住した人は、一世代以内に結腸がん発症リスクが高まります。また、発展途上国でも結腸がん発生率が急増しており、これは欧米の生活様式を取り入れたためと思われます。

3.赤肉、加工肉、精製でんぷん、砂糖、飽和脂肪酸、トランス脂肪酸が増え、果物、野菜、食物繊維、オメガ3脂肪酸、カルシウム、ビタミンD、穀物が不足する食事は、結腸がんリスクと強い関連性があります。

4.その他、太り過ぎや座る生活など、欧米の生活習慣も結腸がんの発症リスクと強く関連しています。

欧米型の食習慣も結腸がん発症の一因の可能性があります。 (Shutterstock)

欧米食の結腸発がん発症の生物学的メカニズムは、インスリン様成長因子(IGF-1)レベルで上昇し、これによりIGF結合タンパク質が減少し、遊離電子を持つ分子(フリーラジカル)のIGF-1レベルが上昇し、発がんを促進する複雑な分子連鎖反応が起こります。

もし、西洋の食習慣が結腸がんの主要な原因なら、有機野菜、食物繊維、非酸化脂肪(オメガ3や自然由来の飽和脂肪を含む)、抗炎症成分を豊富に含む食事に置き換えることで強力な予防策となるでしょう。
しかし、変化が望めない時や、結腸腫瘍や浸潤癌が進行している場合は、標的を絞った治療や化学療法に頼らない治療が必要となります。

抗結腸がん作用のある4種の植物由来化合物

研究者は、「疫学的研究は、無毒な化学療法の探求を推進し、この研究は、植物ベースの食事と様々な癌リスク低減と相関関係を示唆している」と述べています。 化学療法に代わる治療法として、以下の天然化合物に着目しました。

– レスベラトロール
– クルクミン
– リコピン
– グレープシードエキス

本研究では、これらの化合物が、IGF-1濃度の上昇を抑える効果があり、抗結腸がん作用が期待でき、がん幹細胞の自己複製経路(Wnt経路とも呼ばれる)を阻害するなど、欧米の食習慣がもたらす悪影響の改善の可能性を明らかにしました。

これらの植物性化合物の注目点は、一般的な食品に含まれていることです。 クルクミンはスパイスのウコンの根に含まれる主要なポリフェノールで、世界中で消費されています。

レスベラトロールは、ブドウ、ピーナッツ、チョコレートなど、多くの一般的食品に含まれます。リコピンは、スイカ、トマト、グアバなど、一般的な農産物に含まれます。グレープシードは通常サプリメントで摂取されませんが、ブドウに含まれているため世界のほとんどの地域で入手可能です。

レスベラトロールは、ブドウなどに含まれています。 (Shutterstock)

化学療法に代わる薬剤のような化合物を取る状況、重篤な健康状態(結腸がんなど)と診断される前に、食事による予防療法としてこの有益な化合物を少量毎日の食事に取り入れた方が良いでしょう。

後者は、従来の化学療法や手術で予後が悪い人に提供される選択肢ですが、無毒な食事への改善や治療と同等の機能を持つ生理活性食品の摂取を、予防医療の選択肢として早期に取り入れる、今回の予備調査に医療関係者や患者は真剣に注目すべきです。

Sayer Ji はGreenmedinfo.comの創設者、《国際人類栄養と功能医学雑誌》の査読者、systemome Biomedの共同創設者兼CEO、国家衛生連合会の取締役会副会長、全世界非遺伝子組替基金会の運営委員会委員を務めています。

この記事はGreenMedInfoに掲載されたものを、《大紀元時報》に許可を得て転載・翻訳したものです。 英文記事はこちら:Food Is Colon Cancer’s Formidable Foe。

(翻訳編集:李明月)

Sayer Ji
ベストセラー書籍『Regenerate』の著者であり、世界最大のオープンアクセスの自然健康データベースである「GreenMedInfo.com」の創設者兼ディレクター。自然健康権の擁護者として、基本的な人間の権利、憲法上の権利、および親の権利を保護することに専念する非営利団体である「Stand For Health Freedom」を共同設立し、最近では意識の高いコンテンツ作成者のための世界的なプラットフォームである「Unite.live」を立ち上げ。