星空を見上げると広大で、宇宙と時空の本当の姿は、いまだ人間にとって解き明かせない謎です。
アメリカの科学者が提唱している「ブラックホール理論」は、私たちの宇宙が「マトリョーシカ人形」の一部のようなものであるという認識です。私たちはそのうちの一つのブラックホールにいて、このブラックホールの外には大きな宇宙が広がっており、そして、その外側にはさらに広大な宇宙が広がっているというのです。
「ブラックホール理論」では、宇宙にある様々なブラックホールは、他の宇宙世界への通路であり、「ワームホール」と呼ばれています。ワームホールは、時空のある一点から別の離れた一点へと直結する空間領域でトンネルのような抜け道です。
古今東西、確かにタイムトラベルについての記載はよく見られます。
王質、仙境に迷い込む
晋の時代に、王質という男がいました。薪を集めるのに夢中で、徐々に霧が立ちこめてきたことに気づかず、そのまま前へと進んでいきました。
数人の子どもが歌いながら囲碁で遊んでいるのが見えたので、王質は斧を置いて、子どもたちの歌を聞きながら休むことにしました。すると、ある子供にナツメの種のようなものを持たされ、口の中に含むと、空腹を感じなくなりました。
王質は、どれくらいの時間が経ったのか分からないほど夢中になって囲碁を見ていました。突然、1人の子どもが「家に帰らないの?」と聞き、王質はハッと我に返ります。斧を取ろうとしましたが、なんと斧の柄がすでに腐っていました。
不思議に思いながらも、山を下りて村に戻った王質ですが、なんと村が一変し、かつての友人や知り合いは1人もいません!
実は、王質は薪を集める途中に偶然、仙境に迷い込み、囲碁で遊んでいる仙人に出会っていたのでした。「天界の1日は、世間の百年」というように、王質は山に短時間いただけでしたが、人間界ではすでに数百年が経過していました。
この不思議な物語は「観棋爛柯(らんか)」という四字熟語の典故となり、「爛柯」とは斧の柄が腐ったという意味です。
魔の三角海域のミステリー
1981年8月、「魔の三角海域」――バミューダトライアングルで、イギリスのクルーズ船「シーブリーズ」が突然姿を消し、当時乗船していた6人の姿も消えました。しかし、驚いたことに、8年後、この船が奇跡的にバミューダ海域に再び姿を現し、乗船していた6人は全員無事でした。
再び現れた6人はすでに8年が経過したことを知らず、ほんの一瞬だとずっと思っていました。調査員が何度も8年の歳月が流れたことを繰り返して伝えて、ようやく信じるようになったのです。
その日、何をしたのかと調査員は質問しましたが、6人にとってほんの一瞬だったため、何も答えられません。
調査員の1人であるオーストラリアのUFO専門家ハルトマン氏は、「タイムトンネル」を深く研究する絶好の事例と素材だと興奮していました。
上記のようなことは世界中で記録されています。日本の神隠しもタイムトンネルと関係していると考える学者もいて、現在、ますます多くの科学者が時空の存在を信じています。様々な事件の記録は、宇宙における時間と空間の複雑さは人間の想像を遥かに超えていることを示しています。
(翻訳編集 季千里)
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