日本の皮膚科医・医学博士である平田雅子さんは52歳ですが、肌年齢はまだ34歳です。平田さんは、洗顔料やぬるま湯が肌の油分を奪い、乾燥や老化を促進するのを避けるため、30年間、低温の水だけで洗顔しています。彼女の若々しい肌を維持する秘訣は、他にどのようなものがあるのでしょうか。
なぜ、水でしか顔を洗わないのか
子どもの頃、学校でよく先生から「今日は顔を洗った?」と聞かれ、 顔を洗わないことが悪い習慣であるかのような印象を与えられました。家でも、母はいつも丁寧に顔を洗っていました。 お湯を張った洗面器にタオルを入れ、石鹸を溶かして、顔の隅々まで優しく洗っていました。
母は東北出身ということもあり、もともと色白でデリケートな肌をしていました。それに対して、同じ東北出身の父の顔色は少し色黒でした。父は顔を洗うとき、石けんを使わないだけでなく、水で洗っていました。そのため私は幼い頃、父が黒いのは顔をちゃんと洗わないからだとずっと思っていました(笑)。
私が大人になって皮膚科医になったときには、母の肌はすでにシワシワでしたが、父はまだシミもシワもないツルツルの肌でした。これは私の身近で起きた「洗顔料での洗顔」と「水のみでの洗顔」の極端な2つの例です。
洗いすぎで起こる肌荒れ
子どものころは、母のやり方が正しいと信じていたので、いつも母と同じように丁寧に顔を洗っていました。しかし、高校時代にハイキング部に所属し、何度か山に泊まる機会があり、朝、洗顔が出来ない状況になりましたが、何も問題なかった為、そんなに一生懸命洗顔しなくても良いのだと気づきました。
大学に進学してからは、化粧品を買って化粧をすることが多くなり、カウンターのお姉さんからいろいろと勧められるようになりました。友人と会うたびに化粧について語り合い、好奇心を掻き立てられました。しかし、メイク落としや洗顔をするたびに、すぐに肌状態が悪くなるのは目に見えていました。
例えば、シャワーを浴びながら顔を洗おうとすると、その後、特に顔がつっぱる感じがするのです。その後、シャワーの後に洗顔するようにしたら、だんだん良くなってきました。その時にもうお湯では洗顔しないと決めて、そこから30年間水だけの洗顔をするようになりました。
(つづく)
(翻訳編集:香原咲)
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