9月、米ニューヨークで国連総会に出席した林芳正外相 (Photo by DAVID DEE DELGADO/POOL/AFP via Getty Images)

拘束された在露日本領事 すでに解放「相応の措置講じる」=林外相

林芳正外相は27日、前日に在ウラジオストク日本総領事館の領事がスパイ容疑で拘束されたことについて、領事が「違法な活動を行なった事実は全くない」と強調した。領事はすでに解放され健康状態に問題はないという。政府はロシアに対して相応の措置を講じる考えを明らかにした。

外務省によると森外務次官は27日朝、外務省にロシアのガルージン駐日大使を呼んで厳重に抗議し、正式な謝罪と再発防止を求めた。

領事は「終始目隠しをされたまま、両手および頭を押さえ付けられた身動きが取れない状態で連行された。そのうえ威圧的な取り調べを受けた」という。そのうえ、「ペルソナ・ノン・グラータ」を通告された。林氏は、ロシア側の行為は領事関係に関するウィーン条約および日ソ領事条約の明白かつ重大な違反であるとして、強い遺憾の意を示した。

ロシアの発表によれば、領事はアジア太平洋地域のある国とロシアの協力や欧米による対ロシア制裁が極東・沿海地方に与える影響に関する情報を入手したとして、スパイ容疑で拘束された。

松野博一官房長官は同日の会見で、領事は現在解放され、健康状態にも問題はいとの報告を受けているとした。また、ロシア側は48時間以内の退去を命じたが、政府としても領事の安全を最優先して可能な限り早期に帰国させる予定だと述べた。

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