2020年8月7日、アイフォンに表示されるティックトックのアプリ (Drew Angerer/Getty Images)

欧州委幹部、TikTokのCEOに規則順守求める 情報流出や未成年の安全対策など

欧州連合(EU)の執行委員会のメンバーは10日、中国動画投稿アプリ「TIkTok(ティックトック)」を運営する周受資・最高経営責任者(CEO)と会談しEUの一般データ保護規則を順守するよう求めた。

AFP通信によれば、周受資氏はブリュッセルでEU執行委員会の4人の関係者と懸念されている中国への個人情報流出や未成年への安全対策について議論した。現在、アイルランドのEUデータ保護情報監視機関がTikTokに対する2つの公開調査を行っており、懸念払拭につなげる狙いがあるとみられる。

欧州委員会のヨウロバー副委員長は周氏との面談後EU法を尊重しするよう期待するとした上で「欧州のユーザーのデータが危険に晒されたり、第三国からの違法にアクセスされたりするようなことがあってはならない」とツイートした。

競争および独占禁止法問題担当のベスティジャー副委員長は、「欧州委員会の規制、つまりデジタルサービス法やデジタル市場法に基づく義務を遵守する準備」について周受資氏と会談したという。同法はオンラインプラットフォームから有毒なコンテンツを排除することを定めている。

昨年12月にTikTokを運営する中国のバイトダンスの従業員が、米国のジャーナリストの個人情報に不正にアクセスしていたことが明らかになって以降、同アプリを規制する動きが加速している。

アプリを通じて引き抜かれた米国人の個人情報が中国政府に共有され、米国の安全保障を脅かす事態につながり得るといった懸念が、超党派議員や州知事によって共有されている。

現在、20以上の州でTikTokを含む複数の中国アプリを州政府の機器で使用することを禁じている。米議会下院事務局も先月、下院の電子端末からTikTokを排除するよう全関係者に通達した。

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