ハバナ症候群、外国敵対勢力が関与の「可能性乏しい」=米調査報告
[マクリーン(米バージニア州) 1日 ロイター] – 世界各地の米外交官らが「ハバナ症候群」と呼ばれる原因不明の体調不良に見舞われている問題で、外国の敵対勢力が関与している「可能性は極めて乏しい」とする米情報機関の詳細な調査報告内容が1日、公表された。
ハバナ症候群が最初に報告されたのは2016年。キューバの首都ハバナにある米大使館職員が頭痛や吐き気、めまい、記憶力低下などを訴えた。その後これまでにさまざまな米政府機関から約1500件の症例が届いている。
こうした中で情報機関が2年余り前から米国を含めた90カ国以上で調査を実施。ある情報機関の当局者によると、当初は宇宙からの何らかの影響も考えられたが、これは否定された。
そして今回公表された調査報告には「情報コミュニティーに属する大半の政府機関は、外国の敵対勢力による仕業である可能性は極めて乏しいとの結論に至った」と記され、米国の敵対者が電磁波の発射装置などそれらしい武器を保有しているという信頼に足る証拠はないとの見解が示された。
情報機関は、外交官らが訴えた体調不良は恐らく本来からあったものか、生活環境や従来の病気が原因だろうと分析。医療や環境、社会それぞれの因子から多くの症例が説明できることも分かり、そうした結論を後押ししていると述べた。
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