スマートフォンに表示されたLinkedin、YouTube、Pinterest、Facebook、Instagram、Twitterのソーシャルメディアアプリケーションのロゴを示すイラスト写真。(写真:OLIVIER DOULIERY / AFP)(Photo by OLIVIER DOULIERY/AFP via Getty Images)

ロイター記者なりすまし…ゼロコロナ抗議情報求め民主活動家に接近

ロイター通信は2月28日、何者かが同通信記者の名前をかたり、複数の中国の民主活動家に接触していたと報じた。中国当局の厳しい「ゼロコロナ」政策へのデモ活動情報を探っていたとみられている。

中国でゼロコロナ政策に対する抗議デモが盛んになった昨年の11月末、インスタグラムとテレグラム上で、同通信の上海および香港の駐在員になりすました偽アカウントが出現。これらは数か月にわたって、デモ活動とつながりのある抗議団体から情報を得ようと試みていたという。

在豪の中国民主活動家でアーティストの巴丢草(バーディウツァオ)氏はツイッターで、同通信記者を名乗る何者かからテレグラム上で接触を図られ、抗議活動を組織しているオンラインプラットフォーム「公民日報」についての情報を尋ねられた、と明らかにした。

出来事が暴露されたのち、偽アカウントおよび会話の記録は全て削除されていた。

公民日報は昨年11月、中国各地でゼロコロナ政策に反対するデモ活動が起きる中、抗議活動参加者らの情報共有の媒体として利用されていた。公民日報はなりすましについて、中国当局による関与を示唆している。

デモ参加者によれば、偽アカウントについて「私たちは長い間疑っていた。幸いなことに重要な情報は漏えいしていない」「同志よ、警戒して自分を守って」と呼びかけた。

ロイターは「我々は、なりすましおよび記者証の窃盗について調査しており、適切な措置をとる」としている。

インスタグラムの親会社メタは、対象アカウントをすでに削除したとし、それ以上のコメントを控えた。テレグラムは、ロイターのコメント要請に応じていない。

香港国家安全保障局は、犯罪の疑いがあれば警察に通報するようすでに一般市民に呼びかけているとし、「警察は通報を受けたのち、適切な措置をとる」とした。

中国当局は、関与の示唆および偽アカウントについてコメントしていない。

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