中国の習近平国家主席、異例の3期目続投 全人代が全会一致で決定

[北京 10日 ロイター] – 中国の国会に相当する全国人民代表大会(全人代)は10日、習近平国家主席(69)が全会一致で再選され、異例の3期目入りが正式に決まった。任期は5年。建国の指導者である毛沢東以来最も強力な指導者として権力を固めた。

北京の人民大会堂に集まった約3000人の代表による投票は1時間ほどかけて行われた。習氏以外に候補者はいなかった。

投票の際に習氏は自身の側近で11日に首相に選出される見通しの李強氏と雑談している姿が見られた。

11─12日に首相のほか、副首相や中国人民銀行(中央銀行)総裁、閣僚などの主要人事が決まるとみられる。

国家主席のポストは2018年に憲法が改正され、2期10年と定めていた任期が撤廃され、習氏続投の基盤が整っていた。昨年10月の共産党党大会で党総書記として異例の続投を果たした習氏は、国家主席としても3期目に入る。

国会議長に当たる全人代常務委員長には、党中央規律検査委員会書記を務めた趙楽際氏(66)を選出。国家副主席に韓正副首相(68)を選んだ。

ジェームズタウン財団のウィリー・ラム上席研究員は「習氏は3期目に経済復興に注力する必要がある」と指摘。「しかし、これまで通り民間部門に対する国・党の締め付け強化を継続し、西側諸国との対立を続ければ成功を期待できなくなるだろう」とした。

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