トルコ、フィンランドのNATO加盟批准手続き開始へ=大統領
[アンカラ/ワシントン/ストックホルム 17日 ロイター] – トルコのエルドアン大統領は17日、議会がフィンランドの北大西洋条約機構(NATO)加盟批准手続きを開始すると言明した。フィンランドと共にNATO加盟を目指すスウェーデンについては、テロ関連問題で措置を講じるかどうか加盟批准の鍵を握るという認識を示した。
エルドアン大統領は同日、アンカラでフィンランドのニーニスト大統領と会談し、NATO加盟申請を巡り協議した。会談後の共同記者会見で、フィンランドがテロ対策強化や防衛関連輸出の自由化で具体的な措置を講じたと評価し、5月14日の大統領選・議会選前に批准したいという考えを示した。
ニーニスト大統領は、トルコの決定がロシアと国境を接するフィンランドにとって「非常に重要」として歓迎した。
米国のサリバン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)もトルコによるフィンランドのNATO加盟批准手続き開始を歓迎。同時に「スウェーデンとフィンランドはともにNATOの価値観を共有する強力かつ有能なパートナー国であり、NATOを強化し、欧州の安全保障に貢献することになる。米国は両国が可能な限り早期にNATOに加盟すべきと考えている」とし、スウェーデンの加盟も速やかに批准するよう促した。
スウェーデンのビルストロム外相は、スウェーデンのNATO加盟を引き続き確信していると指摘。記者団に対し「問題はスウェーデンが加盟するかどうかではなく、いつ加盟するかだ」と語った。
ハンガリー議会も、27日にフィンランドのNATO加盟批准を巡る採決を実施し、オルバン首相率いる右派与党「フィデス・ハンガリー市民連盟」は「全会一致」で支持する見通しと、同党の議員グループのトップが17日明らかにした。
関連記事
ベルギー検察は、中国通信大手ファーウェイと欧州議会をめぐる汚職疑惑の捜査を開始。欧州各地で家宅捜索が行われ、複数の容疑者が逮捕された。
英国の金融規制当局は3月13日、金融業界における多様性と包括性(DEI)を強化する規制案を撤回すると発表した。米国でのDEI見直しの流れは世界にも広がり始めている
プーチン大統領は米国からの停戦の提案に感謝の意を表明したが、その枠組みに同意することには至らなかった。プーチン大統領は、停戦には紛争の根本原因に対処する必要があると述べている
民主党が勝利し、独立問題が再燃。トランプ大統領の取得意向に反対する中、段階的独立を主張する民主党が29.9%の得票率で躍進。与党は大幅に後退し、連立交渉へ。
神韻芸術団が今年、英国の2都市で公演を行った際、主催者と劇場に対してテロ攻撃を予告する脅迫メールが届いた。英政府は神韻公演への脅迫を強く非難している