岸田文雄首相は4月3日の参院決算委員会で、中国海警局所属の船舶が3月30日午前から尖閣諸島周辺の領海に80時間以上侵入したことを巡り「そもそも国際法違反で、誠に遺憾で受け入れることはできない」と述べた。3月17日、首相官邸で代表撮影(2023年 ロイター)

中国船80時間超の領海侵入、誠に遺憾で受け入れられず=岸田首相

[東京 3日 ロイター] – 岸田文雄首相は3日の参院決算委員会で、中国海警局所属の船舶が3月30日午前から2日夜まで尖閣諸島周辺の領海に80時間以上侵入したことを巡り「そもそも国際法違反で、誠に遺憾で受け入れることはできない」と述べた。中国側に外交ルートを通じて厳重に抗議し、速やかに領海から退去するよう強く求めた。和田政宗委員(自民)の質問に答えた。

尖閣諸島は日本が実効支配し、中国も領有権を主張している。

国内メディアの報道によると、領海侵入は80時間36分にわたって続き、2012年に日本政府が尖閣諸島を国有化して以降、最も長くなった。

岸田首相は、2日の日中外相会談でも、中国側に尖閣諸島を巡る情勢を含む東シナ海情勢について「深刻な懸念を表明した」と説明。その上で、関係当局が連携しつつ、引き続き緊張感をもって尖閣諸島周辺の警戒監視に万全を尽くすとともに「中国側に対し、冷静かつ毅然と対応していく」と語った。

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