4月19日、欧州連合(EU)欧州委員会は、ウクライナと国境を接するポーランド、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、スロバキアの中東欧加盟5カ国へのウクライナ産穀物の流入を制限するとともに、これまでに収入が打撃を受けた5カ国の農家に1億ユーロ(1億0932万ドル)の補償を支払う緊急措置を実施すると明らかにした。2022年5月撮影(2023年 ロイター/Dado Ruvic)

EU、ウクライナ産穀物の中東欧流入制限へ 地域農家向け補償も準備

[ブリュッセル 19日 ロイター] – 欧州連合(EU)欧州委員会は19日、ウクライナと国境を接するポーランド、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、スロバキアの中東欧加盟5カ国へのウクライナ産穀物の流入を制限するとともに、これまでに収入が打撃を受けた5カ国の農家に1億ユーロ(1億0932万ドル)の補償を支払う緊急措置を実施すると明らかにした。

ウクライナ産穀物はロシアの侵攻後に黒海沿岸の港湾からの輸出が不可能となり、5カ国が移送ルートになっている。ただ実際には5カ国で滞留し、価格が割安なことから競争力で劣る地元の穀物生産農家が痛手を受ける事態が発生。ルーマニアを除く各国は独自に輸入禁止措置を打ち出しつつも、5カ国が共同でEUに包括的な対応を要請していた。

こうした中で欧州委は、ウクライナから5カ国に小麦と大麦、ひまわりの種、菜種が入ってくるのを制限すると表明。EU高官の1人は、これらの穀物が5カ国以外のEU加盟国や他の地域に輸出される場合のみ、流入を認めると述べた。緊急措置は6月末まで継続する。

また欧州委は、他の品目についても同様の対応が必要かどうか調査する方針も示した。

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