2022年1月31日、カリフォルニア州のレーガン大統領記念図書館で講演する米連邦捜査局(FBI)のクリストファー・レイ長官 (Frederic J. Brown/AFP via Getty Images)

中国ハッカーの数、米国サイバー専門家の50倍=FBI長官

米連邦捜査局(FBI)のレイ長官は27日に開かれた下院歳出委員会で、中国のハッカーが米サイバー専門家の数を50対1で上回っていることを明らかにした。サイバー戦術に重点を置く中国に対処するため、さらなる予算が必要だと警告を発した。

下院は26日、債務上限問題を解決する法案を可決した。この法案ではFBIの予算が22%削減される見通し。FBIのサイバー対策能力の低下を招き、国家安全保障に悪影響を及ぼすことが懸念されている。

「米国を追い越すために、嘘をつき、ごまかし、盗みを働くといった戦略を取っている」とレイ氏は説明した。さらに「中国のハッキングプログラムは、他のすべての国を合わせたものよりも大きい」と述べた。

中国を「最大の脅威」と位置付けるレイ氏によれば、FBIの対中関係捜査は、数年前より1300%増加している。22%の削減で「数多くの脅威に対処不能」となる恐れがあり、政府機関や病院など重要なインフラへのサイバー攻撃が増加すると懸念を示した。

現在、FBIは米国のインフラに対する1週間あたり1500万件のサイバー攻撃を阻止しているという。レイ氏は昨年、FBIは約12時間ごとに中国の諜報活動に対する新たな調査を始めているとし、米国を拠点とするFBIの56支局すべてがこの取り組みに従事していると危機感をあらわにした。

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