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どんな発言も「国家転覆罪」にされる 香港デモ参加者からツイッター投稿者まで拘束=中国

中国当局は、海外SNSを利用する市民への取り締まりを強化している。国内SNSや海外SNSに「反政府的とみられる言論」を投稿した著名な人権活動家をはじめ、一般市民までもが相次ぎ逮捕され、投獄されている。

著名な人権活動家、郭飛雄(本名・楊茂東)氏は、11日に開かれた初公判で「国家政権転覆扇動罪」に問われて懲役8年の実刑判決を言い渡された。

郭氏は長期にわたって、インターネット上で文章を公表するほか、自身が出国を阻まれた件をめぐって海外メディアの取材などに応じていた。

 

香港デモ参加の香港市民、一時帰国時に逮捕

中国出身の人権活動家・覃秋艷(妮珂,Nicole氏、44歲)氏は、香港で数々の「反中デモ」に参加し、その様子をツイッターなどに頻繁に投稿した。

その覃秋艷氏は一昨年、中国にいる母親に会うため帰国した際に逮捕され、「国家政権転覆扇動罪」を問われて、懲役6年の刑に処されたことが最近わかった。米政府系のラジオ自由アジア(RFA)15日付などが報じた。

覃氏はすでに香港へ移民しており「香港市民」になっている。覃氏の香港の友人は「あのとき、中国へ行く彼女を止められなかったことが本当に悔しい」とSNSに投稿した。

 

 

携帯に外国製アプリ、ツイッター投稿で「行政拘留」

中国甘粛省平涼市静寧県の20代の男性・胡莘氏は2020年7月、携帯電話にツイッター、Facebook、通信アプリのTelegram(テレグラム)、YouTubeなどの外国製ソフトウェアをインストールしていた。

そのほか、ツイッター上で政治的発言や「国家指導者をけなす情報」を発信したとして当局から問題視され、7日間の行政拘留(治安を乱した者に科される行政処罰)を言い渡された。

 

ツイッター投稿の男性に懲役10ケ月

遼寧省大連市の40代の男性・盛中華氏は、2019年3月にツイッター(アカウント「@ikinglockjoe」)上に、「党と国家指導者を侮辱し、国内の重大事件に関する不適切なコメントおよび偽情報を計139件投稿した」ことが当局に問題視され、懲役10ヶ月を言い渡された。

「白紙革命」動画投稿のウイグル人学生、4カ月以上拘束

中国・河南省の大学で学ぶウイグル人のカーミル(Kamile Wayit)さんは、昨年11月に中国SNSウィーチャット(微信)で「白紙運動」に関する動画を投稿したことを、当局に問題視された。

投稿後、新疆にいるカーミルさんの家族に警察からの「警告電話」があった。警察は彼女に関連投稿の削除を求めた。同年12月12日、新疆の自宅に戻ったカーミルさんは警察に連行され、以来4カ月以上、拘留され続けているという。

 

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