2021年、スペインで撮影されたアリババ創業者馬雲氏の姿(Photo by JAIME REINA / AFP) (Photo by JAIME REINA/AFP via Getty Images)

アリババ創業者の馬雲氏、東京大学で教鞭をとる 引退後は教育に注力

中国のネット通販大手アリババの創業者で億万長者の馬雲(ジャック・マー)氏が最近、公の場に姿を見せる機会が増えている。起業家としてではなく、教育現場に力を注いでいるようだ。先日は東京大学で教鞭をとり、同社が主催し杭州で開かれた数学コンテストでも決勝を見守る様子があった。

中国共産党のテック企業に対する締め付け以降の数年間、馬雲氏は人目を避けてきた。体制の金融規制への批判を理由に拘束された可能性や、日本の温泉やスペインのプライベートクラブで過ごすなど海外の滞在時間が長いとも報じられた。

16日、東京大学の東京カレッジは公式に馬雲氏の講義が12日に開催されたと明らかにした。「イノベーションと起業家精神」と題した2時間あまりの講義は、「豊かな経験や先駆的・革新的な知見に基づいた」内容だったという。日本のほか中国やインドなどからの学生が公聴し、「様々な角度からの鋭い質問を相次いで投げかけ、馬客員教授との間で白熱したやり取りが繰り広げられた」と、大学は説明する。

▶ 続きを読む
関連記事
留学生の学費は見直しが進む。早稲田大が引き上げを検討し、東北大は2027年度から1.7倍の90万円へ。支援体制の負担増が背景にある。
国内線の路線維持に向け、国土交通省が航空会社どうしのダイヤ調整を、減便せず便数を保つことを条件に認める方針を示すことになった。便が同じ時間帯に集中する課題を改善し、搭乗率の向上につなげたい考えだ。
次期米大統領選の鍵を握るZ世代。彼らは傍観者ではなく、困難な経験から育まれた切迫感と多様な意見で政治を動かし始めている。既存政党は彼らの「言葉」を理解し、対応できるのかを問う
古代から続く中国伝統文化の精神を現代に甦らせる神韻芸術団。その豊かな芸術世界を紹介する「神韻作品」ポスター展が、12月と1月に東京都内で開催される
三年もの間、民の課役をゆるし倹約を貫いた仁徳帝。民の竈の煙に安らぎを見いだしたその御心は、豊かさの本質を問い直す今の日本にも静かに響いている