米国元信教の自由担当特使ブラウンバック氏は当初、臓器狩りは誇張ではないかと考えていた。しかし、調査を進め、中国からの報告が増えるにつれ、それが真実であることがわかった。写真は2022年5月13日、ニューヨークで行われたパレードで中国共産党による迫害停止と訴える法輪功学習者たち(Samira Bouaou/The Epoch Times)

臓器狩りを見て見ぬふりしてはいけない=元米特使

米国元信教の自由担当特使ブラウンバック氏は当初、臓器狩りは誇張ではないかと考えていた。しかし、調査を進め、中国からの報告が増えるにつれ、それが真実であることがわかった。

「これは中世の死刑執行人でも赤面するような野蛮な行為だ。強制的な臓器摘出が行われている。今日の世界、世界第二位の経済大国で行われている」と、同氏はNTDニュースに語っている。

法輪功は、中国の伝統的な信仰に根ざした修煉法であり、「真、善、忍」を原則とする。病気の治療と健康増進に驚くべき効果があり、1990年代の中国大陸で非常に人気を博していた。

1999年7月、中共は「肉体を消滅させ、名誉を失墜させ、財力を奪え」というスローガンを掲げ、血にまみれた弾圧を開始した。

24年間に渡り、何千万人もの法輪功学習者が職場からは強制的に解雇され、家族は離散し、拘束され、嫌がらせを受け、監視、強制労働、拷問、強制臓器摘出などを経験し、多くの学習者が身体障害を負ったり、死亡したり、さらには生きたまま臓器を強制的に摘出されたりしている。

エポックタイムズは2006年、中共政権による強制臓器狩りのニュースを報じた。それ以来、多くの証拠や調査によって、中共による法輪功学習者やその他の良心の囚人に対する生体臓器摘出が確認されている。

ブラウンバック氏は「中共が強制的な臓器狩りをやっているのに、国際社会の一員にさせるつもりか? とんでもないことだ。それなのに私たちはそれを許している」と批判し、米国は中共のWTOへの加盟を認めたことで、中共の迫害を悪化させたと主張した。

同氏は「以前は、中国が国際社会と歩調を合わせれば、迫害も減るだろうと考えていた。しかし……迫害は悪化し、より洗練された技術によって、毛沢東の時代にはできなかったことができるようになった。人々は中共を批判したいとは思わない」「中共による生体臓器狩りを非難すべきだ」と表明した。

またブラウンバック氏は、「議会が臓器狩りに反対する措置を講じている。英国で生体臓器狩りに関する報告書が発表された。より多くの人々が臓器狩りについて語り、その停止を望んでいる」と語った。

2020年3月、ロンドンの民衆法廷は最終的な判決書を発表した。

判決書は「(生体)臓器の強制摘出は、長年にわたり中国全土で大規模に行われており、法輪功学習者は人体臓器の供給源の1つであり、おそらく主要な供給源である」とし、「ウイグル族に対する迫害と医療検査の集中は比較的最近のことである」とウイグル人への臓器狩りにも言及した。

今年3月27日、米下院は、生体臓器収奪の実行犯に対して入国禁止、資産凍結、パスポート剥奪、罰金、刑事罰を科す法案(Stop Forced Organ Harvesting Act of 2023)を可決した。法案は現在、上院の承認を待っている。

6月、米共和党のスコット・ペリー下院議員は強制臓器摘出に関与した者に責任を負わせることを目的とした「Falun Gong Protection Act(法輪功保護法案)」を発表した。

ブラウンバック氏は、「私たちはすでに、臓器狩りのことを白日の下に晒す必要がある 」と述べた。

 

関連記事
米議会の超党派議員は3日、ブリンケン国務長官宛てに書簡を送り、中国共産党による臓器狩りの阻止に向けた取り組みの […]
4月23日、チェコ下院議会で法輪功迫害に関する公聴会が開かれた。プラツニク保健副外相は「法輪功学習者に対する臓器収奪は我が国だけでなく、世界中の議会で非難されている。到底容認できない行為だ」と強く述べた。
中国では5月1日より、違法な臓器取引を取り締まる新法が施行される。だが、長年にわたり死刑囚や囚人からの強制的な臓器摘出の証拠が絶えない中、新法でこの問題が止むのか。専門家は一様に首を横にふる。
中国の謝鋒駐米大使が20日、米ハーバード大学ケネディスクールで講演中、複数の学生活動家による抗議が起こり、演説は何度も中断された。抗議者は中国共産党によるチベット、新疆ウイグル自治区、香港での高圧的な政策を非難し、非合法な臓器狩りを糾弾した。
東京の江東区総合文化センターで4月中旬、中国臓器狩り問題を伝えるポスター展が開催された。展示ホールに並んだ作品 […]