8月10日、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記(写真)は、戦争の可能性を見据えて準備態勢を強化し、兵器を増産し、軍事演習を拡大する必要性を強調した。平壌で7月撮影。KCNA配信(2023年 ロイター)

北朝鮮の金総書記、軍総参謀長を解任 戦争準備態勢強化呼びかけ

[ソウル 10日 ロイター] – 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記は、朴寿日・朝鮮人民軍総参謀長を解任した。また、戦争の可能性を見据えて準備態勢を強化し、兵器を増産し、軍事演習を拡大する必要性を強調した。国営の朝鮮中央通信(KCNA)が10日に報じた。

KCNAは朝鮮労働党中央軍事委員会の会議での内容を伝えたが、朴氏解任に関する詳細には触れていない。

朴氏の後任には、李永吉国防相が任命された。李氏が国防相にとどまるかどうかは不明。

金氏は会議で、兵器生産能力を拡大する目標を設定。ただ、詳細は報じられなかった。金氏は先週、兵器工場を訪れミサイルエンジンや大砲などの生産拡大を求めていた。

KCNAは、地図で韓国の首都ソウルやその周辺を指さす金氏の写真も報じた。

金氏は同国の最新兵器・装備で軍事演習を行い、戦闘準備態勢を維持する必要性も訴えた。

KCNAによると、9月9日の建国75周年に軍事パレードを開催する予定で、会議では準備に関する協議が行われたという。

関連記事
韓国最大の太陽光発電メーカーであるハンファ・ソリューションズ傘下のQcellsは中国江蘇省啓東市にある工場を6月30日に永久閉鎖する。
北朝鮮のアニメスタジオが、制裁下にもかかわらず日本や米国の人気アニメーション制作に関与していることが、朝鮮半島の情報分析を行うシンクタンク「38ノース」が22日発表した報告で明らかになった。日本政府は先月、北朝鮮のIT技術者の関与について警告を発したばかり。北朝鮮が制裁を逃れ、日本市場に関与している実態が浮き彫りとなった。
米国政府が、北朝鮮が遺伝子操作を通じた生物学兵器を生産できる能力を保有しているという分析を発表した。
韓国を訪問している米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は16日、非武装地帯にある板門店を訪れ、ロシアと中国に北朝鮮の制裁逃れを擁護しないよう求めた。
最近、尹錫悅(ユン・ソクヨル)韓国大統領は国家安全保障の観点から韓国海洋警察に中国の漁船の強い対応を求めた。