青少年の性別移行を問う映画『性別移行』 韓国で反響

2026/06/22 更新: 2026/06/22

このほど韓国で開かれた第6回ソウル・ラークスパー国際映画祭で、英語大紀元が制作したオリジナルドキュメンタリー映画『性別移行』(Gender Transformation)が、今年の開幕作品に選ばれた。同作品は6月18日の開幕式で上映され、20日には追加上映も行われた。

鑑賞後、多くの観客は、この作品に大きな衝撃を受けたと語り、性別移行をめぐる問題の背後にある社会、教育、ビジネスの要素について、改めて考えるきっかけになったと述べた。複数の観客は、より多くの学生にこの作品を見てもらうべきだとし、異なる視点に触れることで、十分な情報を得ないまま傷つくことを避けられるのではないかと語った。

『性別移行』は、西洋社会における「青少年の性別移行」の問題に焦点を当てた作品である。複数の事例や証言を通じて、近年、世界的に議論を呼んでいる性別問題や性別移行の実態を描いている。作品では、性別移行を経験した人々の実体験、トランスジェンダー運動の背後にある金銭的利害、さらにこうした動きを支える政治的・社会的な構造が取り上げられている。

教授「文化を通じて次世代を目覚めさせる作品」

韓国韓東大学の吉源平特任教授は18日夜、延世大学百周年記念館で同作品を鑑賞した後、関連する問題については以前からある程度理解していたものの、映画を見て改めて重い気持ちになったと語った。

韓国韓東大学の吉源平特任教授は18日夜、延世大学百周年記念館で『性別移行』を鑑賞(韓基民/大紀元)

吉氏は、青少年に性別移行を促す行為は、カルト的な団体の手法に非常によく似ていると指摘した。

「まず家族と距離を置かせ、連絡を断たせる。そして洗脳によって周囲の人々を敵だと思わせ、組織だけを信じるようにする。最後には、その人の人生そのものを壊してしまうことさえある。だから私は、これは新たな形のカルトのようなものだと思う。しかも、すでに世界中に広がっている」

吉氏はさらに、「より胸が痛むのは、被害者が子どもであることだ」と述べた。

「どれほど大きな利益があったとしても、子どもを利用してはならない。ましてや子どもを傷つけてはならない。残念なことに、その背後には金銭、法律、政治的な力が結びついているように見え、関連する勢力は非常に大きくなっている」

韓国社会での受け止め方について、吉氏は次のように語った。

「韓国人の多くは、こうした問題に対して今も比較的否定的な見方を持っており、全体としての規模はまだ大きくない。ただ、心理相談やカウンセリング、一部の医療関係者など、専門分野の中では、こうした考え方が少しずつ影響を及ぼし始めている。特にカウンセリング分野では、性別移行をより肯定的に受け止めるよう促す教育を受けている人もいる。こうした考え方は、専門家層や教育現場を通じて少しずつ浸透しているため、リスクは依然として存在している」

吉氏は、文化には非常に大きな影響力があるとし、この映画は文化の側面から深い問題を明らかにし、人々に考えるきっかけを与える作品だと評価した。

「今の文化やメディアの世界は、誤った方向に進んでいる。特に、若者に人気のあるコンテンツの多くに懸念を感じる。子どもたちがこのような作品に触れれば、すぐに目を覚まし、そこにのめり込まなくなるかもしれない。だからこそ、問題意識と思考力を持つ人々がもっと文化の分野に入り、このような作品を通じて次世代を目覚めさせてほしい」

医師「家族の大切な価値を守らなければならない」

韓国医療倫理研究会の初代会長であるイ・ミョンジン医師は鑑賞後、この作品について「非常に優れた作品だ」と述べ、性別移行の問題が世界規模で子どもたちに大きな傷を与えている実態を明らかにしていると語った。

韓国医療倫理研究会の初代会長であるイ・ミョンジン医師は、延世大学百周年記念館で『性別移行』を鑑賞(韓基民/大紀元)

イ氏は、医師にとって医療倫理の最も重要な原則の一つは「害を与えないこと」、つまり患者を傷つけないことだと説明した。

「しかし、一部の大人たちの金銭への欲望や誤った思想が、子どもを傷つけ、家庭を壊している。映画の中で描かれていたように、一つの家庭が崩壊し、多くの人が大きな苦しみを背負っている」

イ氏はさらに、映画で描かれたように、性別移行を後押しする人々は、子どもたちに対して非常に魅力的に聞こえる言葉を使うことがあると指摘した。

「『私はあなたを支える』『あなたの親はあなたを抑圧し、支配し、傷つけている』などと言って説得する。しかし、それは事実ではない。子どもを最も愛しているのは、やはりその子を産み育てた親だからだ」

そのうえでイ氏は、「こうしたやり方は、親子の情緒的な結びつきを断ち切ってしまう。倫理的に見て、これは受け入れられない。最も大切なのは、家族の大切な価値を守ることだ」と述べた。

イ氏はまた、近年、韓国の教育内容にも性別移行に関する話題が取り入れられるようになり、それに反対する保護者も増えていると語った。

「以前、親たちは子どもが学校で何を学んでいるのかを知る機会が少なかった。しかしコロナ禍で子どもたちが自宅でオンライン授業を受けるようになり、親も授業内容に触れるようになった。その結果、一部の保護者が危険性を感じる教育内容に気づいた。多くの親が『私たちの子どもは、こういう内容に触れていたのか』と知ったのだ。そこから韓国の保護者たちは声を上げ始め、自分の子どもを守り、不適切だと考える性教育の内容に反対するようになった」

牧師「中高生に見てほしい作品」

イ・デフム牧師は映画を鑑賞し、深い印象を受けたと語った。

イ・デフム牧師は、延世大学百周年記念館で『性別移行』を鑑賞(韓基民/大紀元)

「トランスジェンダーに関する主張を支持する人々は、よく『これは生まれつきのものだ』と説明する。しかし私は、それは誤った説明だと思う。子どもたちに生じているこうした問題は、現代における最大の悲劇の一つかもしれない」

イ・デフム氏は、未成年者に性別適合手術を行うことは、極めて深刻で取り返しのつかない結果をもたらす可能性があると述べた。

「いったん体に不可逆的な処置が施されれば、成長発達に影響が出るだけでなく、身体のバランスも崩れる可能性がある。多くの傷は元に戻すことが難しい。だからこそ、この問題はより慎重に見なければならない」

イ氏は映画制作チームに感謝を示し、より多くの学生にこの作品を見てもらうべきだと語った。

「この映画は、中学生や高校生が必ず見るべき作品だと思う。子どもたちがそのリスクや議論を理解してこそ、自分で判断できるようになる。教師が良心に基づいて学生にこの映画を見せるなら、それこそが良心ある社会だと思う。この時代において、このような声は波のように世界中へ広がるべきだ」

元放送局幹部「より多くの人が傷つかないよう、広く伝えるべき」

韓国KBSとJTBCで幹部職を務め、現在は南芸宗芸術実用専門学校の副校長を務める金載延氏は、この映画に衝撃を受けたと同時に、かつてメディアで働いていた時期に接した、性別移行に関するある事例を思い出したと語った。

韓国KBSとJTBCで幹部職を務め、現在は南芸宗芸術実用専門学校の副校長を務める金載延氏は『性別移行』を鑑賞(韓基民/大紀元)

金氏によると、当時、ある両親は息子が生まれることを望んでいたが、生まれたのは女の子だった。そのため、幼い頃からその子を男の子として育てたという。長年にわたり家庭環境の影響を受けたこの女性は、成人後に工場経営者となり、性別適合手術も受けた。

金氏は、当時その人が裁判所に性別変更を申請した際には、法的には男性として認められていなかったと説明した。しかし社会環境が変化するにつれ、トランスジェンダーの人々は法的な性別認定を受けられるようになっていったという。

金氏は、この映画で本当に衝撃を受けた点について、関連産業の背後にある巨大な資本と商業的利益の構造が明らかにされていたことだと語った。

「このような題材の映画は、本来なら数十年前に作られているべきだった。そして一度きりの上映イベントで終わらせるべきではない」

金氏は、この問題を教育の中で継続的に議論すべきだとし、より多くの人が傷つくことを防ぐ必要があると述べた。

「良心を持つ人々は立ち上がって声を上げるべきだと思う。そして、こうした問題を周囲のより多くの人に伝えるべきだ」

一方、こうした議題を取り上げること自体が、人権や個人の自由の侵害にあたるのではないかとの見方もある。これについて金氏は、その見方だけでは問題の全体像を十分に捉えられないと述べた。

「この映画は、関連する問題を改めて見直し、考える機会を与えている。それは、社会がより広い議論と反省を始める重要な契機になるかもしれない」

韓国市民「改めて考えるきっかけになった」

20日午後に行われた『性別移行』の追加上映で、キリスト教徒の李さんは鑑賞後、現在の社会における性別問題の変化と、それが若い世代に及ぼす影響をより深く感じたと語った。

李さんは、キリスト教徒の立場から見れば、神が創造した性は男性と女性だけだと述べた。その一方で、現代社会では性別がますます混乱していると感じているという。

「映画で語られていたように、大きな資金力や影響力を持つ企業や団体、社会的な勢力が、さまざまな方法を通じて人々を神から遠ざけようとしているように見える。その影響は西洋諸国だけでなく、韓国社会にも少しずつ広がっている」

李さんはこの状況を非常に重く、残念に感じていると語った。身近にも関連する事例があるため、映画の内容により深く共感したという。また、現在の社会では伝統的な価値観を守る人々が時代遅れ、あるいは異質な存在と見なされる傾向があり、この現象について社会全体でさらに考える必要があると述べた。

映画の教育的意義について、李さんは、この作品は関連する問題を見直すきっかけを与えてくれるものだと語った。

「映画には、すでに性別移行を経験した人々の多くの証言が出てくる。彼らが自分の体験を語ることで、観客は別の視点を見ることができる。人々は『これは本当に正しい方向なのか』と考え始めることができる。もしかすると、この社会は私たちに少しずつ影響を及ぼしているのに、私たちはそれに気づいていないのかもしれない」

李さんは最後に、性自認に悩んでいる青少年や、性別適合手術を考えている若者に、この作品を見てほしいと語った。何かを考えるきっかけになるかもしれないという。

同じ日、中学1年生の娘とともに映画を鑑賞した市民の金孝琳さんは、涙を流しながらこう語った。

「娘を持つ母親として、見終わった後、韓国の現状がまだそこまで深刻ではないことに、ある意味で安堵した。韓国には、私たちの大切な娘や息子が傷ついたり、取り返しのつかない被害を受けたりしないよう、しっかりとした法的保護が整ってほしい」

青少年の成長過程において、SNSの頻繁な利用が与える影響について、金さんは「確かにマイナスな要素が少なくない」と指摘した。そのため適切な保護が必要であり、親が子どもを見守り、必要な助言をする役割を果たすべきだと述べた。また、今後さらに関連する教育や啓発が広がることを望んでいるという。

金さんはさらに、信仰を持つ人々が韓国で子どもたちを守る役割を果たし続けてほしいと語った。

「私はそのために祈り、これからも支持し続ける」。

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