中朝高官の往来活発化 王滬寧訪朝 関係修復とロシアけん制か

2026/07/16 更新: 2026/07/16

中国共産党(中共)と北朝鮮の高官による相互訪問が相次いでいる。当局の発表によると、党中央政治局常務委員で全国政治協商会議主席を務める王滬寧は、15日から17日まで、党・政府代表団を率いて北朝鮮を訪問する。先週には、北朝鮮の朝鮮労働党中央政治局委員、朴泰成が代表団を率いて北京を訪れたばかりだ。

昨年以降、中朝間の高官交流は急速に活発化している。今年4月には中共の王毅外相が北朝鮮を訪問し、6月には習近平が7年ぶりに訪朝した。

台湾の軍事・国防専門家、蘇紫雲氏は大紀元の取材に対し、相次ぐ高官往来について、冷え込んでいた中朝関係の修復を図る動きだと指摘した。中共には北朝鮮を自国側に引き寄せ、緊密化する北朝鮮とロシアの関係をけん制する狙いもあるという。

王滬寧の訪朝について、北朝鮮問題の専門家で台湾国防安全研究院の林志豪・若手研究員は、中共側が朴泰成より高位の官僚を派遣することは、両国が関係強化を加速させている表れだとの見方を示した。

王滬寧は、江沢民、胡錦濤、習近平の3代にわたり、中共指導部の政治理論づくりに関わった人物として知られる。今回、中共が王の率いる一行を「党・政府代表団」と強調したことにも注目が集まっている。

林志豪氏は、王滬寧の訪朝では実務的な協議に加え、国内統治や政治理論、イデオロギーといった分野で、互いの統治経験を共有することが主要な目的の一つになる可能性があると指摘した。これらは王滬寧が長年携わってきた分野でもある。

具体的には、北朝鮮が中共による国内の社会統制、デジタル技術を使った監視、台湾に対する統一戦線工作、グレーゾーン戦略などを参考にする可能性がある。一方、中共も、北朝鮮の党と政府による組織的な宣伝体制や、個人崇拝を軸とした統治手法を参考にする可能性があるという。

実際、中共が北朝鮮の統治手法を取り入れているとの見方も出ている。習と、イデオロギー部門を統括する党中央書記処書記の蔡奇が北朝鮮訪問から帰国した後、習が地方を視察した際の出迎えの演出について、海外のネット上では「北朝鮮化している」と揶揄する声が上がった。

視察現場の演出や政治スローガン、市民や地方幹部が一糸乱れぬ動きを見せる様子、熱狂的な雰囲気が、北朝鮮の個人崇拝を前面に出した宣伝演出と似ていると指摘されたためだ。

一部の公式映像でも、文化行事や地方視察の場で、幹部と市民が一斉に拍手し、そろった動きを見せる場面が相次いでいる。こうした演出は、北朝鮮の「アリラン」公演に代表される大規模なマスゲームや、全体主義国家にみられる政治宣伝を想起させるとの声も出ている。

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