イラン大統領、核合意再建へ米国は「善意と決意を」 国連演説
[国連 19日 ロイター] – イランのライシ大統領は19日、国連総会で演説し、2015年の核合意を復活させるために米国は「善意と決意」を証明すべきだと述べた。
米国など主要6カ国とイランは2015年、イランの核開発を制限して対イラン制裁を解除する核合意をまとめたが、米国のトランプ前政権が18年に合意からの一方的な離脱を表明して制裁を再開した。これに反発したイランも合意に違反して核開発を進めている。
ライシ師は演説で「核合意から離脱することで米国は約束と誠実の原則に違反した。米国は善意と決意を示すべきだ」と強調した。
バイデン政権とイランは21年に核合意再建に向けた交渉を始めたが、双方の隔たりが大きく、22年9月から交渉は停滞している。
ライシ師は「米国は、約束を履行し(核合意再建に向けた)道を最終決定する意思があることを示すため、信頼を築く必要がある」と述べた。
イランと米国の間接協議が1年前に決裂して以来、欧米当局者はイランの核開発を抑制する方法を模索してきた。18日には米国とイランは囚人交換に踏み切り、米国はイランの資産約60億ドルの凍結を解除した。
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