10月5日、韓国の東亜日報は、北朝鮮が寧辺核施設の原子炉を停止したとする政府筋の情報を伝えた。写真は北朝鮮の旗。ジュネーブで2014年10月撮影(2023年 ロイター/Denis Balibouse)

北朝鮮が原子炉停止、兵器用プルトニウム抽出目的か=韓国紙

[ソウル 5日 ロイター] – 韓国の東亜日報は5日、北朝鮮が寧辺核施設の原子炉を停止したとする政府筋の情報を伝えた。使用済み核燃料棒の再処理によって兵器に使用可能なプルトニウムを抽出する狙いとみられるという。

同紙が伝えた米韓当局の情報分析によると、寧辺核施設にある5メガワット(MW)の原子炉は9月下旬から稼働が停止している。

政府筋は「韓国と米国は兵器級プルトニウムを得るための再処理作業の兆候ではないかとみている」と述べたという。

原子炉から取り出した使用済み核燃料棒の再処理は、プルトニウムを抽出する前に取るステップだ。

東亜日報によると、政府高官は「北朝鮮による核実験の可能性は否定できない」と述べた。

韓国国防省の報道官は報道についてコメントを控えたが、米韓情報当局が動向を注視していると述べた。

2010年に寧辺の施設を訪問した米ロスアラモス国立研究所のヘッカー元所長は北朝鮮分析サイト「38ノース」で、北朝鮮のプルトニウム生産能力や核分裂性物質の保有量は依然として限定的だと指摘している。

ただ、先に金正恩総書記と会談したロシアのプーチン大統領が核開発のあらゆる面で北朝鮮に必要な支援を提供する可能性があり、目先はロシアが秘密裏にプルトニウムを直接提供することが最大の懸念事項だとしている。

関連記事
「包括的戦略パートナーシップ条約」締結など露朝関係が強化される中、中朝関係には隙間風が吹いている。元来、露中朝関係の内実はどうなのだろうか。金正日元総書記が亡くなる前に金正恩氏に「誰を信じても良いが、中共だけは信じるな」と言ったとされる。
元北朝鮮駐英公使のテ・ヨンホ氏は、ロシアで戦う北朝鮮兵士に対し脱北を呼びかけた。テ氏は自由アジア放送のインタビューで「稀有な亡命の機会」と述べ、韓国への逃亡を勧めるとともに、兵士たちが金正恩のために命を犠牲にする必要はないと強調した。国を裏切る国の指導者、金正恩とはそういう人間ということだ。歴史には彼の汚名と犯罪しか残らないだろう。
70年前、旧ソ連は武器とパイロットを提供し、北朝鮮が朝鮮戦争に参加することを支援した。しかし今、北朝鮮は遠く離 […]
NATOのルッテ事務総長は28日、ロシアに派兵された北朝鮮軍部隊がロシア・クルスク地域に配備されたことを確認したと明らかにした。米国防総省は、北朝鮮が戦闘に加わった場合、米国はウクライナによる米兵器の使用に新たな制限を課さないと発表した。
韓国のLG化学が、ソウル中央地方裁判所に対し、特許侵害で中国の正極材メーカー容百新能源科技の韓国子会社である載世能源を提訴した。EV向け大型電池の特許技術をめぐる韓国企業による中国企業への訴訟は今回が初めて。