[ソウル 5日 ロイター] – 韓国の東亜日報は5日、北朝鮮が寧辺核施設の原子炉を停止したとする政府筋の情報を伝えた。使用済み核燃料棒の再処理によって兵器に使用可能なプルトニウムを抽出する狙いとみられるという。
同紙が伝えた米韓当局の情報分析によると、寧辺核施設にある5メガワット(MW)の原子炉は9月下旬から稼働が停止している。
政府筋は「韓国と米国は兵器級プルトニウムを得るための再処理作業の兆候ではないかとみている」と述べたという。
原子炉から取り出した使用済み核燃料棒の再処理は、プルトニウムを抽出する前に取るステップだ。
東亜日報によると、政府高官は「北朝鮮による核実験の可能性は否定できない」と述べた。
韓国国防省の報道官は報道についてコメントを控えたが、米韓情報当局が動向を注視していると述べた。
2010年に寧辺の施設を訪問した米ロスアラモス国立研究所のヘッカー元所長は北朝鮮分析サイト「38ノース」で、北朝鮮のプルトニウム生産能力や核分裂性物質の保有量は依然として限定的だと指摘している。
ただ、先に金正恩総書記と会談したロシアのプーチン大統領が核開発のあらゆる面で北朝鮮に必要な支援を提供する可能性があり、目先はロシアが秘密裏にプルトニウムを直接提供することが最大の懸念事項だとしている。
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