10月8日、 パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとイスラエルの攻撃の応酬では、双方で民間人含め480人以上の死者が出た。衝突は8日未明も続いており、市民らは避難先で息をひそめている。写真は7日、ガザから放たれたロケット弾が着弾した現場の前を歩く女性(2023年 ロイター/Itai Ron)

「街が死体の海に」、ハマスとイスラエルの大規模衝突におびえる市民

[エルサレム/ガザ/スデロット 8日 ロイター」 – パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとイスラエルの攻撃の応酬では、双方で民間人含め480人以上の死者が出た。衝突は8日未明も続いており、市民らは避難先で息をひそめている。

ガザに近いイスラエル南部スデロットでは、イスラエル人の民間人の死体がガラスが散乱する道路に横たわり、自動車の中で死亡している男女の姿もあった。

住民のシロミさんは、「外に出てみたらテロリストや市民の死体がたくさんあった。スデロットでは、道路沿いやそのほかの場所が死体の海になっている」と話した。

民家の奥深くに身を隠したイスラエル市民らは、恐怖におののきながら電話やテレビで状況を説明した。

武装集団の襲撃を受けたダンスパーティー会場から脱出したというエスター・ボロチョフさんは、脱出しようと乗った車の運転手が至近距離から撃たれて死亡したため、車内で死んだふりをして生き延びたという。

「脚を動かすことができなかった。後で(イスラエル)兵士が来てバスに乗せてくれた」と、ボロチョフさんは入院先の病院でロイターの取材に答えて振り返った。

一方、ガザでは黒煙や赤い炎が空を染めていた。今回の衝突で殺害された戦闘員の遺体が、緑色のハマスの旗にくるまれて運ばれていった。

ガザでは、負傷者や死者が病院に運び込まれているが、施設は老朽化して大混雑しているほか、医療器材も著しく不足している。空襲で被害を受けた現場に向かう救急車のほかは通りに動きはない。イスラエル側が電力供給を停止したため、ガザ全体が闇に包まれた。

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