孤独からの脱出 5つの方法で脆弱な心が強くなる(1)

私たちの外に存在する全ては、私たちの資源であり、私たちはその中から自分に最適なものを探して選び、そしてしっかりとそれを大地に深く根を張らせます。根付いたなんらかの資源は、すでに外のものではなく、自分のものになるのです。自分の所有物というよりは自分自身と勘違いしている人もいるかもしれませんが……。

人に対する依存も、人との軋轢から逃げて生じる孤独も、自分の根幹ではないのです。脆弱な自分のが、この土台に見える他人に依存したかっただけなのです。ですから、それが不可能だと分かってしまうと、他人に頼ろうとした自分も、人との関係に苦しめられた自分も、孤独であるような錯覚に陥るのです。

現実は、はるかに質量が高く、より高尚でリアルです。どんな幻想や虚構も根付くことから防御してくれているからです。孤独は、実は錯覚で、もともと人間は一人で生まれ、一人で生き、一人で死んでゆくという現実があるだけなのです。そしてそれは、そう悪いものではありません。と言うより、孤独であることを知った人は、きっと家族も友人も大切にして、共に生きる時間を大切にするに違いありません。それが幸せの礎なのです。

自分には土台がないと言う人もいますが、実は、そうではないのです。誰もが根を持っていますが、誰もが自分の根を確実にコントロールできるわけではありません。加えて、根付いてない人は、本当の意味で共有する人もいないし、よって心を一つにする連帯感もないので、より孤独かも知れません。

表面的な人間関係のために、あるいはその人に依存しようとして、他人に取り入ろうとする人には、自分の根が浮き草のようで、固められません。なので、大地にしっかり根付くためには、以下のような確実な方法があることを覚えておきましょうか。

1:自分を大切にする

あなたは、自分のために少しでも良いものを買うのを、いつも惜しんでいるのではありませんか? 好きな人に何かを買うときは、ためらわないのではないでしょうか。愛する人に豊かなプレゼントを提供することを、楽しんでいる人もいますが、他者に対する温かいプレゼントなのに、そのための支払いが、後であなたを苦しめているかもしれませんね。もしあなたが後者であれば、次のように自分を変えてみることができます。

他人を満足させることより、自分を満足させるために行動してみることです。自分の好きなもので、なにか、買えるものに出会ったら、そしてその金額が極端でない限り、思い切って買ってしまい、好きなもので自分を養うのです。このようにするのは容易ではありません。特に好ましい人格を持っている人にとっては、他人を自分より重要な位置に置くことに慣れていますからね。

他人を重く見すぎて、自分を見落としていることに気づき、自分の卑しさや、孤独、恐怖と同化するのではなく、逆に客観視するのですね。それだけでは、まだまだ十分ではありません。私たちの最も重要な任務は、ご機嫌取りモードに実質的な変化をもたらすことです。つまりご機嫌取りモードは、虚偽なのですから、何も生み出しません。私たちは、行動して、何かをして、自分をリアルなモードに導き、真実の中で魂を磨き、自らの成長を助けなければなりません。

もし、この行動パターンが自分を不快にさせるならば、別の方法に変えてもOKです。しかし、これは少なくとも積極的な試みで、あなたが何らかの他の可能性を、模索していることを示しています。自分を大切にする勇気がなくて、なんだか恥ずかしがる人もいるかもしれませんが、しかし、これは、自分が、このように重視されたことがなく、重視されている状態に慣れていないからかもしれませんよ。

私が伝えたいことは、あなたが、もちろん良いものを持っているのは当たり前のことです。誰でも同じですね。もしあなたが好きなものを買ったら、高くても安くても、それがあなたが買いたかったものであれば、買う価値があります。あなたが買えるのはいいことですが、もしその時に買えなかったとしても、あなたがそれを持つ資格がなかったわけでないのですね。将来、タイミングが合う時にそれを必ず買える時が来るのです。つまり、あなたはその時を、楽しみに持つことができるのです。

自分の心が大事だと思い、大切にすることは、魂レベルの誇りであり、自分のニーズを直接満たすことができますが、逆に、他の人を通しての周り道には、どんな意味もありません。

もし誰かが私たちのニーズを満たすことを望むならば、それはもちろんもっと良くて、それがなくとも、あなたは自分自身が、自分の方法を満たすことができることに、適応してみて、挑戦してみて、そして「自分」という最大の満足資源を、上手に利用しなければなりませんよ。自分の願いやニーズが善処され尊重されると思うと、自分も善処され尊重される価値があると感じるのです。

「自分」という最大のリソースを無視しないでください。それはあなたを重要にしてくれるのです。

あなたは、自分を個人として見る必要があります。あなたは誰の道具でもなく、勝手に捨てられる人形でもありません。あなたには自由が必要で、休みが必要で、楽しみが必要です。多少の悲しみや苦しみを経験することは避けられませんが、これも誰にでもある大切な、あなたを磨く経験なのです。

あなたは神ではありませんし、すべてのことを完璧にこなすことはできないのですけれど、自分を大切にすることができ、自由に選択できる自分に満足して、幸せになることはできるのです。

(つづく)

 

黄玉玲