(大紀元)

スカボロー礁近海に「不法侵入」との中国主張、フィリピンが反論

[マニラ 31日 ロイター] – フィリピンのエドゥアルド・アニョ国家安全保障担当顧問は31日、同国の艦船は中国の主権下にあるいかなる場所にも不法に侵入していないと述べたうえで、中国に対し「フィリピン海域での攻撃的な行動」をやめるよう呼びかけた。

中国軍は30日、フィリピン軍の艦船が南シナ海スカボロー礁(中国名・黄岩島)付近の海域に「不法に侵入した」とし、フィリピンに対し挑発行為を直ちにやめるよう求めた。

アニョ氏は、中国が事件を「過剰に誇張」しているとし「両国間に不必要な緊張を作り出している」と非難。

「中国に対し、責任ある行動をとり、UNCLOS(国連海洋法条約)を尊重し、2016年の仲裁裁判所の判決を遵守し、ルールに基づく国際秩序を促進し、フィリピン海域での攻撃的で違法な行動を停止するよう求める」とした。

ハーグの常設仲裁裁判所は16年、南シナ海のほぼ全域に対する中国の権利主張は根拠がないとする判断を下した。

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