コーヒーは百薬の王 78歳の医師が教える健康的な飲用の秘訣(1)

コーヒー幸福の源泉

東京薬科大学名誉教授の岡希太郎氏はコーヒーを「百薬の王」と例え、台湾の乳がん名医である張金堅医師は、コーヒーにはがん予防や慢性疾患の利点があることを研究し、また「コーヒーを味わう」プロセスにおいて、脳内で生成されるドーパミンなどの化学物質が幸福の源泉となることを発見しました。

張金堅医師は台湾で名高い外科医で、現在78歳でありながらも、週に3回の外来診療や2回の手術、教育、インタビュー、書籍執筆、乳がん予防活動の推進などを続けています。彼は既に退職しているものの、依然として忙しく充実した日々を送っており、その秘訣を山登りと毎日のコーヒー摂取にあると、情報を発信してくれています。

「私たちこの年齢になると、主な仕事以外にも、どうやってより幸せで質の高い人生を送るかを考えなければなりません。私は2つのことを確実に行います。山登りをすることと、コーヒーを飲むことです」と張金堅医師は述べています。

コーヒーの生豆には1000種類以上の成分が含まれており、その中でも注目される成分が3種類あります。

コーヒー研究を始めた経緯について語る張金堅医師は、「私はコーヒーについての研究を始めたとき、自分自身を説得するプロセスを経験したのです。私は台湾大学病院を早期退職し、台中澄清医院の院長になりました。その頃、高速鉄道で行き来する際、他の乗客がコーヒーを注文していて、とても良い香りがしていました。私も一杯試しに注文してみたところ、非常に美味しかったのです。私は嫌いだったコーヒーが美味しいと思えるようになるまで、自分自身を説得する必要があったのです」と述べています。

張医師によると、コーヒーには1000種類以上の複雑な成分が含まれており、よく知られた活性成分にはカフェイン、カフェストール、カーウェオール、クロロゲン酸などが含まれています。「コーヒー豆は化学物質で満たされた倉庫のようなものであり、例えばアラビカ種の特定の種類には1000種類以上の成分が含まれており、その中には数百種類の香り成分が含まれ、人類が飲む飲み物の中で最も香りが豊かです」と述べています。

それでは、コーヒーには、どのような注目すべき健康成分が、含まれているのでしょうか?

カフェイン:カフェインは中枢神経を刺激する薬剤であり、眠気を吹き飛ばし、エネルギーを回復するのに役立ちます。コーヒーに含まれるカフェインの量は、生豆の品種、抽出時間、方法によって異なり、40 ~300 mgまで様々です。成人の1日のカフェイン摂取量は400 mgを超えないようにしましょう。心臓の鼓動が速くなりやすい場合は、低カフェインのコーヒーを選ぶ必要があります。

クロロゲン酸:長期間の疲労やストレス、不健康な食事は、「フリーラジカル」を生み出しやすくします。過剰なフリーラジカルは健康に悪影響を及ぼし、血管閉塞、糖尿病、高血圧、がんなどを引き起こす可能性があります。自然界にはフリーラジカルに対抗する多くの抗酸化物質があり、コーヒーに含まれるクロロゲン酸も重要な抗酸化物質とされています。

トリゴネリン:コーヒーに含まれるトリゴネリンは、糖尿病の発症を減らす効果があります。さらに、コーヒーを飲むことで基礎代謝が高まり、糖尿病を予防することができます。

コーヒーに含まれるカフェイン、クロロゲン酸、フェヌグリークアルカロイド3がより懸念される (dejavu / PIXTA)

コーヒーの4つの利点 誰もが必要とするもの

植物学的起源によれば、コーヒーはエチオピアの中央高原で生まれ、13世紀にはエチオピア軍によってイエメンに持ち込まれ、アラブ世界に広まり、さらにトルコにも伝わりました。欧州で最初にコーヒーを言及したのは、ドイツの医師であり、「良い飲み物で、インクのように真っ黒であり、特に胃の病気に効果がある」と述べました。

以下は、張医師が共有したコーヒーの4つの利点であり、人間の健康に特に重要です:

1. 抗がん作用

張医師によれば、コーヒーの効果に関して、がん予防において、多くのプラスの効果を持っています。研究によると、大量のコーヒー摂取は肝臓がんを低減し、肝疾患の進行を軽減できます。また大腸がんや直腸がんの発症率を低下させ、一部の乳がん患者にも効果があります。

(つづく) 

 

岑溪