飛行機に乗ると疲れます。長距離のフライトの場合はなおさらですね。多くの方は、飛行機を降りた後、滞在先のホテルや自宅で休んだり、お風呂に入ったりしたくなるでしょう。しかし、一部の航空業界の専門家は、飛行機を降りた直後は熱いお風呂を、避けるようにとアドバイスしています。それはなぜでしょうか?
長時間のフライトの後は、熱いシャワーを浴びたり、熱めのお風呂に入りたくなるものです。一方では疲れを癒し、他方では機内の雑菌を落とすことができます。しかし、オーストラリアのカンタス航空カスタマーサービス・マネージャー、トラヴィス・カリンチ氏は違う意見を持っています。
カリンチ氏は米国旅行雑誌「コンデナスト・トラベラー」に、長時間のフライトの後、熱いシャワーを浴びたくなっても、熱いシャワーは浴びることはありません。なぜかというと、熱いお湯が皮膚を非常に乾燥させる可能性があるからです。
熱いシャワーやお風呂は皮膚に刺激を与え、湿疹や皮膚炎などの皮膚疾患を引き起こす可能性があるとされています。さらに、熱いお湯は皮膚の油脂をおとすから、にきびのある部分が赤く腫れることがあるのです。
冷水浴がより良い選択だと考えられています。イギリスのオンライン薬局で働く薬剤師、アッバス・カナニ氏は、「長時間に熱いお風呂に入ると、皮膚の天然油脂が取り除かれ、皮膚が乾燥してしまいます」と説明しました。
オンラインで医療関連のニュースや情報を提供するWebMDは、冷水はノルアドレナリン(noradrenaline)やβ-エンドルフィン(beta-endorphin)の生成を刺激できると言います。冷水シャワーを浴びる際には、電気パルスが神経末端から脳に送られます。この化学反応は、一部の人々に対して、抗うつ効果もあるかも知れないと言うのです。
カリンチ氏は仕事の関係で、毎月長距離便で約5万9952マイル(9万6483キロメートル)飛行しています。肌が乾燥しないように機内で水分補給をすることがとても重要です。水分補給のため、カリンチ氏はコーヒーを飲む前に、1日の初めに約0.5リットルの水を飲み、毎日2.5リットルの水を飲むようにしています。
また、カリンチ氏は紫外線対策として日焼け止めを使用しています。3万フィート(9144メートル)の高度では紫外線が非常に強く、日焼けマシンを使用するのと似ているほどです。
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