中国初の国産クルーズ船「アドラ・マジックシティー」は今年1月1日に上海から韓国、日本をめぐる処女航海に出た(Photo by AFP) / China OUT (Photo by -/AFP via Getty Images)

日本に寄港する中国クルーズ船…「国産」銘打つも技術や部品は欧州勢に依存

火鍋レストラン、大型免税店、麻雀ルーム…中国の中産階級をターゲットとする大型クルーズ船「愛達・魔都号(アドラ・マジックシティー)」は年始に就航し、7日間かけて日本と韓国を周遊した。中国共産党は「初の国産」と称して民族的野心を鼓舞するも、船体部品の3分の2以上は輸入で、重要技術や設計は欧州企業に大きく依存している。

3千人もの乗客を乗せて済州島や長崎、福岡をめぐった巨大クルーズ船は、上海外高橋造船有限公司および国有・中国船舶集団(CSSC)の子会社が建造した。長さ323メートル、高さ72メートル、24階建てで、2125室の客室を有し、最大5246人を収容できる。

2013年に中国共産党党首の習近平が海南省を視察した際に建造を指示したことをきっかけに、中国船舶集団と世界最大のクルーズ会社であるカーニバル・コーポレーションが合弁企業を設立し、竣工させた。造船大手の伊フィンカンティエリとの技術提供契約により、中国の造船所は中国顧客向けの設計に仕上げた。

▶ 続きを読む
関連記事
中国の2026年成長目標引き下げの裏側に迫る。不動産不況や人口減少、統計データの不透明さを専門家が鋭く分析。公式発表の「5%成長」という数字と、冷え込む民間経済の乖離から、中国経済の真の実態を浮き彫りにする
中国経済の減速が鮮明となり、外資撤退や民間企業の不振が雇用環境を悪化させている。若者の就職難と低賃金が深刻化し、消費控えも拡大。社会全体に先行き不安が広がるも、打開策は見いだせていない
今回のイラン紛争は世界の他の国々に大きな影響を及ぼした。中国共産党も衝撃を受けている。イラン戦争の長期化に伴い各国の経済的代償が拡大する中、すでに苦境にある中共の経済はさらなる打撃を受けている。
深刻な債務危機に陥る中国不動産大手・万科(ヴァンケ)で、元会長や総裁を含む幹部10名以上が相次いで連行・拘束。過去の年俸返還要求に続くこの「清算」の動きは、離職者も免れない異例の事態となっている
最近、中国企業による米国上場の動きが明らかに鈍化している。フィナンシャル・タイムズの報道によると、今年に入ってからニューヨークで新規株式公開(IPO)を完了した中国企業はわずか2社で、前年同期の19社から大幅に減少した