2024年5月23日、中国人民銀行の元総裁である周小川氏は、中国の不動産市場について言及し、住宅市場の落ち込みが予想を超えていると指摘する。彼は日本の事例から学ぶべきだと述べている。これは2017年の周小川氏のアーカイブ写真である。(Wang Zhao/AFP)

中国の住宅市場危機 元中央銀行総裁・周小川氏が政府救済策に警鐘

中国の元中央銀行総裁である周小川氏が、中国共産党の住宅市場に対する最新の救済策に対して懐疑的な意見を示している。周氏は「日本の事例から学ぶべきだ」と指摘し、これが米中貿易戦争の最中、さらに習近平政権の経済政策に間接的な批判を加える形となった。

5月17日、中国共産党は住宅市場支援の「5・17政策」を発表した。これを受け、上海、広州、深センの主要都市が住宅購入の障壁を下げる政策を相次いで発表した。

5月27日、上海は「5・17政策」に続く「新上海9条」という新政策を発表した。この政策により、上海非本籍居住者の住宅購入に必要な社会保険や個人所得税の支払い期間が、5年から3年に短縮された。また、他地域の独身者が、中古住宅を上海で購入できるようになり、商業ローンを利用した初回購入時の最低頭金が20%、金利が3.5%に引き下げられた。

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