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輸出減少で赤字幅が拡大 経産省が9月の貿易収支を発表

経済産業省は30日に9月分の貿易統計(速報)を発表し、輸出が前年同月比で1.7%減少したことを明らかにした。自動車や鉱物性燃料の輸出が落ち込んだことが主な要因であり、10か月ぶりの減少となった。一方、輸入は前年同月比で2.1%増加し、電算機類や半導体などの電子部品の需要が高まったことが影響している。9月の貿易収支の差引額は2943億円の赤字となり、3か月連続の赤字が続いている。

主な輸出入品目の動向

輸出では、増加した品目として半導体等製造装置があり、前年同月比で+26.3%の伸びを示し、寄与度は+0.9となった。一方、減少品目としては自動車(9.2%減少)、鉱物性燃料(49.8%減少)、建設用・鉱山用機械(33.3%減少)が大きく減少した。

輸入に関しては、電算機類(含周辺機器)が35.6%増加し、寄与度は+0.7となっている。また、半導体等電子部品が11.4%、医薬品が9.1%の増加を示した。反対に、原粗油は10.5%減少した。

季節調整値(前月比)では、輸出額は8兆9563億円で2.0%増加、輸入額は9兆1435億円で1.2%減少。差引額は-1872億円で赤字となり、前月比では赤字幅は60.3%縮小した。

10月上旬の貿易収支、赤字幅が拡大

10月上旬の貿易速報によると、輸出額、前年同期の2兆7676億円から2兆8103億円へと1.5%増加した。輸出の増加は続いているものの、増加率は小幅にとどまっている。

一方、輸入額は前年同時期の3兆2725億円から3兆5087億円へと7.2%増加した。電算機類やエネルギー関連商品の需要増加が背景にあるとみられ、輸入の伸びが続いている。

経済産業省は、今後もエネルギー価格や国際需給の動向に注視し、貿易赤字の改善に向けた取り組みが求められるとしている。

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