2024年6月13日、ニューヨーク経済クラブのイベントでスピーチするジャネット・イエレン財務長官(Michael M. Santiago/Getty Images)

FSOC 年次報告書で米国金融システムの脆弱性指摘

米国財務安定監督審議会(FSOC)は、2024年の年次報告書で、米国の金融安定性に対する14の主要な脆弱性を特定した。特に、商業用不動産市場のストレス、サイバーセキュリティの脅威、デジタル資産のリスクが深刻な課題として挙げられている。この報告書は12月6日に公表され、14の分野における金融の脆弱性を特定し、預金機関のリスク管理慣行の強化、商業用不動産の信用リスクへの対処、デジタル資産の規制枠組みの確立など、金融の安定に対するリスクを軽減するための勧告を行っている。

イエレン財務長官は声明で「米国経済と国民の繁栄は、金融システムの安定性にかかっています」と述べた。また、新たな脆弱性に対応することで、「市場の回復力、効率性、安定性を高める必要がある」との考えを示した。

商業用不動産市場は、空室率の増加や賃料の伸び鈍化、そして連邦準備制度(FRB)の高金利政策による借入コストの上昇が深刻な課題とされている。FSOCは、大都市部のオフィス物件で空室率が過去10年間で最高水準に達していると指摘。リモートワークの定着など構造的変化が、この問題をさらに悪化させている。

▶ 続きを読む
関連記事
米国のスコット・ベッセント財務長官は27日に開かれた会議で、米国の子どもを対象とする投資制度「トランプ口座(Trump Account)」の正式な開始について、「政府の歴史上、最も成功した立ち上げ事業だ」と述べた。
イーロン・マスク氏は最近、人工知能(AI)データセンターの膨大な電力需要に対応するため、フロリダ州に本社を置くエネルギー会社を約10億ドルで買収した。
世界有数の先端AI半導体製造大手、台湾積体電路製造(TSMC)は7月16日、米アリゾナ州に1千億ドルを追加投資すると表明した。半導体製造業の米国回帰を強力に推進してきたトランプ大統領にとって、間違いなく朗報である。米商務省はTSMCのこの動きを歓迎した。
米6月のCPIは前月比0.4%低下し、2020年4月以来最大の下げ幅となった。インフレ鈍化でFRBの利上げ観測は後退したが、イラン情勢と原油価格の上昇が先行きの不透明要因となっている
米司法省は、アリババと米決済子会社が違法薬品の流入防止を怠ったとして、総額6億ドルで和解したと発表。約8万件の違法取引を防げず、管理体制の不備が問題視された