冬の訪れとともに北半球の気温が徐々に下がり、特に緯度の高い地域では明確に寒さを感じる季節となります。寒さ対策として暖房を使う人が増え、夜間もつけたままで寝るケースが見られます。しかし、専門家は、寝る時に暖房をつけっぱなしにすることは、電気代が高くなるだけでなく、健康にも悪影響を及ぼす可能性があると指摘しています。
イギリスの「デイリー・エクスプレス」紙では、冬の夜間に暖かさを保つために暖房を一晩中つけることは一つの方法であるものの、つけっぱなしは家庭や健康の問題を引き起こす可能性があるため避けるべきだとの専門家の意見を紹介しています。
イギリスの暖房会社「ベストヒーティング(BestHeating)」は、ヘアケアブランド「ニール&ウルフ(Neäl & Wølf)」と協力し、寝る時に暖房を強くつけっぱなしにすることを避けるべき理由を検証しました。専門家は、寝る間に暖房をつけっぱなしにしない方が良い理由を三つ挙げています。
電気代の無駄
電気料金やガス代が高騰する中、暖房器具を長時間使用することは多額の費用につながります。
「ベストヒーティング」社の暖房技術専門家ジェス・スティール(Jess Steele)氏は、効率的な暖房の使い方として、寝る前に数時間だけ暖房を稼働させ、タイマーで自動的にオフにする設定を推奨しています。また、起床の1時間前に再びオンにするようタイマーを設定することで、快適さを維持しながら無駄を減らすことができます。
乾燥肌や肌荒れを招く
暖房を使用すると室内の空気が乾燥し、肌や髪にダメージを与えることがあります。
「ニール&ウルフ」のチーフスタイリスト、ローラ・エリオット(Laura Elliott)氏は、長時間暖房の効いた環境にいると髪が乾燥しやすくなり、パサつきや切れ毛の原因になると述べています。これを防ぐために、ヘアトリートメントを通常より多く行い、髪に潤いを補給することが重要だとアドバイスしています。また、冬場は高温のヘアスタイリングを避け、髪に優しいスタイリング方法を選ぶことも推奨しています。
壁にカビが生える
スティール氏は、暖房を長時間使用すると室内の空気が暖かくなり湿気を含むため、冷たい窓ガラスに結露が生じやすくなり、これがカビの原因になると指摘しています。ただし、短時間の暖房使用はカビの発生を防ぐ効果があると述べています。
寒い夜の保温対策として、彼女はフランネル素材のシーツやウールの布団を使うことを勧めています。また、扇風機を活用して暖かい空気を壁に当てて部屋全体に循環させることで、効率的に部屋を暖める方法も紹介しています。
(翻訳編集 正道 勇)
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。