中国最大の通信アプリであるテンセントのWeChatは、中国共産党(CCP)によって管理されています。2025年6月10日、海外メディアの報道によれば、中国共産党の大規模なデータベースが最近漏洩し、8億人のWeChatユーザーの個人情報がすべて公開されたとのことです。(Richard A. Brooks/AFP via Getty Images)

中国史上最大の個人情報流出事件 40億件漏洩の全貌と国家監視体制の脆弱性

5月、中国国内で史上最大規模の個人情報流出事件が発覚した。流出データは40億件超、総容量は631GBに達し、微信(WeChat)ユーザー8億人分の身分情報をはじめ、多様な個人データが含まれていた。この事件は、中国共産党政権下で推進されてきた個人情報の大規模収集の実態を世界に晒し、国家主導の監視体制、情報管理の脆弱性、さらには体制内部の複雑な力学を浮き彫りにした。

2025年6月10日、独立系メディアCybernewsが報じた内容によって、事件の全容が明らかになった。同年5月19日、パスワードによる保護が施されていない巨大なデータベースがインターネット上で確認され、40億件におよぶ個人情報が誰でも閲覧可能な状態に置かれていた。このデータベースには、微信や支付宝(Alipay)ユーザーの身分証番号、氏名、電話番号、住所、金融情報など、極めて機微な情報が多数含まれていた。

セキュリティコンサルタント会社SecurityDiscovery.comのボブ・ディアチェンコ氏とCybernewsの調査チームは、流出データベースの16のデータセットを精査した。その中には、8億件を超える微信ユーザーIDを収めた「wechatid_db」、7.8億件の住所情報を含む「address_db」、6.3億件の金融情報「bank」、6.1億件の三要素認証データ、5.77億件の微信メタデータ「wechatinfo」、3億件の支付宝カード情報「zfbkt_db」などがあった。さらに、台湾関連情報、ギャンブル、車両登録、就業履歴、年金、保険に関する情報など、膨大な分野にまたがるデータが確認された。

▶ 続きを読む
関連記事
中国の著名大学に所属する生命科学分野の学者らに、論文不正疑惑が浮上している。中国科学院の元博士課程学生は、研究成果の収奪や論文署名をめぐる学術界の実態を証言した
最初は「8人死亡」その後「90人死亡」そして最終発表は「82人死亡」。中国・山西省の炭鉱爆発事故をめぐり、変化する中共当局発表の死者数に疑念の声が広がっている。
スターバックス中国は400店舗超でアパレル販売を開始。Tシャツやジャケットを展開し、ミニプログラム注文(アプリを別途インストールせず、WeChat 内で完結する公式オンラインストア)・店頭受取方式を採用。本業逸脱との声も上がっている
中国河南省で、水道水との関連が疑われる体調不良が相次いでいる。現地住民が投稿した動画では、濁った水道水や、病院に押し寄せる患者の様子が映されている。原因は21日時点で公表されていない
福建省のヤマモモ薬液漬け問題。警察は5人を刑事拘留したが、現地では毎日500キロ以上を全国へ出荷していた。長年放置された実態に、当局対応は「形だけ」との批判が広がっている